2019-01-01から1年間の記事一覧
学校の吹奏楽で「メモリー」なんかを演奏した経験はあっても、実はまともに『キャッツ』を見たことがなかったのでどんな構成なのかと行ってみた。 ストレスのたまる作品。 ジュディ・デンチが出てくるまでは特に厳しくて、何人か観客が途中退場。ダンス、特…
英国の選挙結果が出たところでなんとタイムリーな英国社会史。 やはり物語は人物伝が一番面白い。 実際、Brexitや支持政党について語る出演者も多く、観客もそこに一番膝を乗り出していた。私がUPシリーズについて知ったのは、NHKで日本編のドキュメンタリー…
楽しかった。言葉のワンダーランド、優れた役者が織りなす知恵に富んだ対話劇、地理や歴史、ある人物が信仰に至る経緯とそのかたち、バチカン業界モノ等々私の好きな要素がぎゅうづめ。 2人が別れてからが冗長なのと、お仕えする脇の人たちの描き方がやや大…
デュポン環境汚染訴訟に挑み続ける弁護士を描く。マーク・ラファロ、アン・ハサウェイ、ティム・ロビンス。
今年は不作だった感がありますが、上げておきます。スケールは文春シネマチャートの真似です。個人的に気に入った作品順。それぞれ、鑑賞日の日記にリンクしています。★★★★★ もう最高!ぜひ観て!! The Farewell『フェアウェル』 Waves『ウェーブズ』 Marriag…
面白かった。 演者がみんなすごく楽しんでますね。 ダニエル・クレイグも来春公開の第25作目で007やめるってよということだし、じっくりこういう役を積み重ねてほしい。美術もとても良かった。ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(字幕版)ダニエル・クレ…
『ハリエット』の時代から170年、ここにもまたアフリカ系アメリカ人の出エジプト記が。 脱構築半ばで倒れる(少なくとも地上では)ロードムービーは『怒りの葡萄』『テルマ&ルイーズ』の系譜。常にクイーン&スリムを導く十字架。昼は雲の柱、夜は火の柱。 …
まいった。「私にとって一番大事なことが何だか分かるかい?今、ロイドと話をしているこの瞬間だよ」 で、トントン、とドアを叩かれ、撮影中だというのにミスター・ロジャースがロイドをみとめてヤアヤアと歓迎に歩み寄る姿に嗚咽が内臓から突き上げた。 迷…
シャイア・ラブーフ脚本作品。ルーカス・ヘッジズ主演で自身の少年時代を描く。
高解像度で綴られたゆるしの物語。 この内容で2時間もひきつける弱冠31歳の監督の手腕に舌を巻く。 観客の没頭ぶりは、悲劇のシーンで上がった、今まで映画館で聞いたことのないような腹の底からの悲鳴にあらわれていた。自分の目には『ムーンライト』の残像…
このシリーズは初見。クリステン・スチュワートが好きなので観に行く。 イスタンブール旅行もできて結構面白かった。 タイトルシーンから一貫してガールズエンパワーメント映画ですね。 出てくる女性たち、全員self-possessedで好きになりました。 特にエラ…
丁寧なクラフト。 かなり精緻ながら、指紋の跡はしっかり残っているような。 映像やセリフで感情が動かされた自覚がないのに涙が流れているのに気づいてビックリした。 魂ではなく、霊が本物にふれて震えたのでしょう。ひたすらスカーレット・ジョハンソンと…
めちゃ評判悪い本作。でも楽しみにしていたのでめげずに見に行く。想像以上にトホホなシロモノ...。 過去の物語の要素をいろいろつまみ食い、しかもその一つとして成功してない...。 観客からもほとんど笑い声は上がらず。 出演者たちは、原案・脚本のエマ・…
1800年代後半アメリカの出エジプト記。 久しぶりに終映後の拍手を聞く。 映画というよりも、最後に数枚のテロップで紹介されたハリエット・タブマンの生涯「その後」に対して、という感じだったが。ハリエット (字幕版) (4K UHD)シンシア・エリボAmazon彼女…
Find it before you look for it. なんてことはない作品だけど、最近、自分では大事だと思っていたもの2つ同時に失ってやや荒野に足を突っ込んでいた私にはささやかな慰めになった。 シントラの背景にはさほど感心せず。 実際の現地がどうか知らないけど、あ…
Depressed. タテに細長い映画。怒声と凍えそうな画面がつらくて、早く終ってくれ〜とばかり思っていた。 弱っている人にはおすすめしません。トレーラーを見て絶対に好きじゃないなコレと思ったが、ウィレム・デフォーが主演なので観に行く。 彼はゴッホのま…
英語字幕で鑑賞。 同じく対金持ちの『バーニング』のイメージを勝手にひきずってつぶやき系かな、とうっすら思っていたら、ずっと輪郭のはっきりした語り口だった。 貧乏生活のこまごましたところが役者さんになじんでなかったけど。 (でも、はからずもラス…
詩に出てくるYouがJesusだと仮定しても通るラブソングはいろいろあります。 セクシャルでなければ何でもそうじゃない?と思うかもしれませんが、私は聖書に書かれた彼の人となりに沿っているなーと個人的に思うものに限ってイエスへの讃美歌にしています。 3…
英語字幕で鑑賞。 冒頭、墨流しの上に流れたテロップの余白の素人くささから始まって、 全体的に作りが安い...。 タイトルそのものも。ペイン・アンド・グローリーて。ただ、最後にちょっと仕掛けがあるように、「(特に回想シーンは)あえて紙芝居っぽく、…
ブラボー。 彼女はそれでもスターであることを選んだんだ。滂沱の涙。最後、ほぼ満席の劇場に一体感がありました。つまり、1) ジ・エンド → シ〜ン2) テロップ「ジュディ・ガーランドはロンドンコンサートの6か月後に47歳で死去」 → ひそやかなざわめき(早…
注、テレビシリーズを一度も見たことがないのに映画館に行ってしまったあるムービーゴーアーによる鑑賞日記です。私のうっすい『ダウントン・アビー』との接点といえば、随分前に友人がNHKでどハマりしたと聞いたこと。 家族の1人がハイクレア・キャッスルの…
Ad Astraは、ラテン語で"to the stars"の意。 自治体や軍、大学などのモットーやエンティティによく採用されているフレーズです。 たとえば、Carpe diemと同じくらい、ニュアンスが共有されている感じ。今日は全世界でWalkout for climate changeが行われま…
お坊さん(釈徹宗氏)と哲学者(内田樹氏)がお布施について話している対談を読んで↓、まず、「おれのものはお前のもの、でも最低10分の1は返しなさい」とはっきりガイドラインを示して「分配のトレーニング」、「持っているものを手放すトレーニング」をし…
J. Loがとにかく素晴らしい。彼女のパフォーマンスをまともに見たのは実は初めてだったが、すごく好きになった。
父親の思い出の地、ハイランド地方スイルベン(Suilven)に挑む80代。 すべてが半端な駄作である。 せめてもう少し音楽を抑え目にすればよかったのに。イーディ、83歳 はじめての山登り(字幕版)シーラ・ハンコックAmazonシーラ・ハンコックの真正の美しさに…
昨年はイディッシュ語バージョンが上演されて話題になったばかりの『屋根の上のバイオリン弾き』の製作の秘密に迫るドキュメンタリー。 初演から50年以上たってもなお(むしろ今だからこそ)住む場所もエスニシティも言語も選ばずあらゆる人をひきつけてやま…
The Farewell を見た日の日記にも書いたが、中国共産党のやり方が現在進行中の宗教迫害と同じでえぐすぎ。 街のいたるところでプロパガンダのスローガンが目に入るようにする、一人っ子推進歌を京劇で披露する。 検閲が入っているとはいえ、家族の1人や2人は…
サンダンス米国ドラマ部門観客賞受賞作。 地面に近い目線でニューヨーク・ニューヨークを満喫できてよい。ブリタニー・ランズ・ア・マラソンジリアン・ベルAmazonブリタニーが心身にたまった毒素をそぎ落すにつれ、体つきも顔つきも変わっていくジリアン・ベ…
妙な間が多く、1人で行っていたら途中で出るような出来だったが、結局は最後まで見てよかったと思う。 モバイルのある時代に、『スタンド・バイ・ミー』みたいな意識的な別れは大げさだけどね。『ドラえもん』の各種ハラスメント、性暴力がいかにひどいかを…
Huluオリジナルドキュメンタリー作品。サンダンスで米国新人ドキュメンタリー審査員特別賞受賞。 現代の『誘う女』事情が垣間見られるのではないかと思ったこと、そしてオースティン君の本拠地?がテネシーということで興味を持った。本筋と関係ないが、南部…