最高の高。「いいね!」を連打強打殴打。
とにかくエンターテイニングだし、『テルマ&ルイーズ』の別のアンサーとしてもきわめてキレがいい(時代設定もほぼ同じ)。
そうそう、本来渓谷に落ちるべきはオメーだよ、よしよし、と思ったものの、「父」と男性性の呪縛から逃れるのは容易ではない。
姉妹同士で男の言うところのLoveをめぐっていがみ合い、結局はマスキュリニティによって対抗するしかなかったのは皮肉だ。
ルーの自暴自棄とは無縁の計算高さは新しいと感じた。あらゆるハプニングにおいてすぐ逃げずにいちいち始末をつけようと試みるのだ。ジャッキーや過去の逃避行の主人公たちとは一線を画すサバイバル力である。
筋肉SFも、ギャグとシリアスのどちらにもふれない絶妙のバランスでめっちゃよかったわ〜。
『関心領域』のグレイザー監督のアカデミー賞受賞スピーチに対して450名の業界人が声を揃えて非難したのはショックが大きい。あまりに理性を欠いている。
ゆえに、ガザ攻撃を批判するクリステン・スチュワートの勇気にますます驚嘆するし、観客のひとりとして断固支持する。
とはいえな...、スチュワートにだけ課金することはできないんだよな。もうハリウッドをボイコットするしかない、っていうのはわかってたつもりだけどわかってなかったな...。
ヘッドライトだけを頼りに荒野の道を走るシーンが何度かあるが、コロラド州、アリゾナ州を夜間に走る羽目になったときの窓の外そのままだった。ここでパンクしたらどうしよう、ってずーっと不安だった。
平日マチネ、10ドルで鑑賞。
この映画館は観客席の中腹に出入り口がある。したがって車いすゾーンは観客席の中央に位置する。
今日は電動車いす利用者がひとりで来場していたのだが、彼がプレッツェルに白いソースをディップして悠々と食べ始めたのを見て、先に座っていた周囲の観客2人が席を立ち、同じものを買って嬉しそうに戻ってきたのはかわいかった。
それから、上映前に流れたExpediaのCMが、車いすに乗った女性がスムーズに一人旅をするという内容だった。たまたまだろうけど。
トレーラー。
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