英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

2018-01-01から1年間の記事一覧

映画 Vice を見た。アダム・マッケイ × クリスチャン・ベール『バイス』

ううむ、これはウザい映画。年初、日本語学習者に「ウザい、って怖いよ」と言われて、確かに汚いだけでなく冷たい言葉だな、ってハッとして使うのやめようと決めたのだが、今年見た最後の作品にしてウザいとしか言いようがないです。『マネーショート』では…

映画 On the Basis of Sex を見た。Words matter.『ビリーブ 未来への大逆転』←orz

面白かった。クリアな英語の愉悦に浸れる法廷劇。脳がシャッキリする。最近、骨折、肺がんの手術とギンズバーグ判事の心配なニュースが続いたが、少なくとも現政権のうちに倒れるのは本意でないと思う。RBGでワークアウト姿を見せていた判事。 素晴らしい後…

映画 Mary Poppins Returns を見た。エミリー・ブラントの(強調) 『メリー・ポピンズ リターンズ』

これは、見るに堪えない。。。 まさに、Comes Back(原作小説のタイトル)ではなく、「リターンズ」。メリー・ポピンズ リターンズ (字幕版)エミリー・ブラントAmazon全編通して主役のメリーさんの扱いが雑。小ネタと1作目の燃えカスのつぎはぎ。 メリー・ポ…

映画 If Beale Street Could Talk を見た。バリー・ジェンキンスの『ビール・ストリートの恋人たち』

また、PLAN Bの新たな傑作が。 私は映画は終わったら即立ちます。エンドロールは見ません。というか、アンジェリーノもさっさと帰る。駐車場の出口が混むのやだしね。 日本では「クレジットで立つなんて」とか面倒なこと言う人いますけど。 こないだ日本から…

映画 Ben Is Back を見た。ピーター × ルーカス・ヘッジズ 『ベン・イズ・バック』

今日の「放蕩息子の帰還」。ベン・イズ・バック(字幕版)ジュリア・ロバーツAmazon本作のルーカス君の場合は帰ってきてからがまた一苦労だったけど、墓へ連れて行かれ、最後には息を吹き込まれて命を取り戻すところまで一貫して聖書的なメタファーに満ちてい…

2018年 映画館で見た映画ベスト5

第76回ゴールデングローブ賞の候補リストが出たが、公開待機中のViceが最多ノミネートということで、一般ムービーゴーアーとしては中腰な感じ。(追記、見たんで追加しました) でも、Eighth Gradeのエルシー・フィッシャーちゃんがきちんと主演女優賞候補に…

映画 At Eternity's Gate を見た。デフォー的ゴッホ 『永遠の門 ゴッホの見た未来』

カメラワークが無駄に劇的な地味な佳品。 デフォーのための作品だけど、『フロリダ・プロジェクト』の彼のほうがはるかに良かった。ゴッホは37歳で天国へ行ったのか...老人のイメージしかなかったが。そうそう、彼は牧師であった父親と同じ聖職者を目指して…

映画 The Favourite を見た。ヨルゴス・ランティモスが前と同じのんを撮影『女王陛下のお気に入り』

例年この時期にチョコチョコ出てきて妙に点をさらっていくイギリスコスプレもの。退屈だった。思わず時計見たら45分しかたってなくて、あとはひたすら内装、建築、衣装の鑑賞に徹しようと決める。 が、サラ(レイチェル・ワイズ)が毒盛られてからがまた長い…

映画 Bohemian Rhapsody を見た。Come home.『ボヘミアン・ラプソディ』

昨晩、しばらく車で走っていてアレ、何かがないぞ、あっ、ハンドルだ! というとてもシンボリカルな夢をみたのでメモ。 最近部品を盗まれたことがあったので(さすがにハンドルじゃないですが)脳に引っかかってたんだと思うけど、ハンドルないのに気づかず…

映画 Roma (2018) を見た。アルフォンソ・クアロンの『ROMA/ローマ』

いかにも金獅子賞。白黒、字幕で2時間超引き込む物語のバキューム力。 Gravityと同様、絵と時間両方の間の切り取り方がとても美しい。子どもが遊び回る中で射撃をし、映画館でも喫煙でき、パーリーではワインと哺乳瓶が同じテーブルに並ぶ、なんかもういろい…

Be brave, respect others.

キリスト者であれば誰でも神の言葉を武器として携えています。 私が日常で一番よく使う武器はこれです。 「下がれ。サタン。」 (マタイ16:23から) ええ人ぶってイエスをたしなめたペテロに対してイエスが投げつけた言葉です。 私もキリスト者としてイエス…

映画 Widows (2018) を見た。スティーヴ・マックイーン『ロスト・マネー 偽りの報酬』

一切贅肉のない構成、美しい秀作。 でも、暴力が過ぎて決して好みではない。 特にワルモンの衝突死はわりと日常に近いだけに夢にでそう。怖い。ロスト・マネー 偽りの報酬 (字幕版)リーアム・ニーソンAmazon日常の暴力といえば昨年の今頃、自分の教会では感…

映画 Instant Family を見た。『インスタント・ファミリー 〜本当の家族見つけました〜』

どれだけレーティングが低くてもめげずに見ようと決めていた作品。 ホントに私のまわり&いつも参照している批評メディアでは予想どおりすぎる評判で笑った。インスタント・ファミリー ~本当の家族見つけました~ (字幕版)マーク ウォールバーグAmazonカリ…

映画 Green Bookを見た。メリークリスマス。『グリーン・ブック』

素敵なザ・クリスマス(キリストのミサね)映画。 2人の旅のゴールは家族で過ごすクリスマス。グリーンブック(字幕版)ヴィゴ・モーテンセンAmazon早速、「ショパニスク」Don Shirleyの音楽を聞いています。残念ながらショパンの演奏は見つかりませんが... 秋…

映画 Boy Erased を見た。あるコンバージョン・セラピーについて『ある少年の告白』

Beautiful Boyと同様、啓発映像。市内の教会の2人の牧師から、AB2943に反対するよう議員に働きかけよう、というメールが届いたのは4月のことである。 Many of you have heard...と書かれていたが、いや聞いてへんし、と思って調べたところ、カリフォルニアで…

映画 The Hate U Give を見た。『ヘイト・ユー・ギブ』

いかにも「小説の映画化」な映画(いろいろ起こりすぎ)。 学校が舞台のジュブナイルだろうと思って気軽に行ったら、暴力満載の非常にシリアスな筋書きでビックリした。ヘイト・ユー・ギブ (字幕版)Amazon原作はこれから読むけど、「名前」に重きを置いてい…

映画 What They Had を見た。家族の認知症と向き合う。『ディア・ファミリー 〜あなたを忘れない〜』

正統派ドラマ、いい映画。 暴力と何ら変わらない怒声が嫌いだが、この作品の家族の言い合いは不思議と気にならず。 シカゴの寒空も悪くない。認知症については...過去そして現在関わっている認知症患者のそれぞれの症状を反芻するにつけ、個人的に思うところ…

映画 Can You Ever Forgive Me? を見た。メリッサ・マッカーシー『ある女流作家の罪と罰』←orz

ニューヨークを舞台にしたライターの自叙伝が原作だと聞けば見ないわけにはいかない。 ひとりな大人たちを軽妙に描いたチャーミングな都会のおとぎ話。ある女流作家の罪と罰 (字幕版)Amazonカリフォルニアンとしては、雪が降りしきる窓の外に魂を奪われる。 …

映画 Wildlife (2018) を見た。ポール・ダノ × ゾーイ・カザン脚本『ワイルドライフ』

リチャード・フォードの同名小説をポール & ゾーイカップルが脚本化、『ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択』と同様にモンタナの絶景を借りた文学作品。

映画 First Man を見た。ライアン・ゴズリング is『ファースト・マン』

『ラ・ラ・ランド』のチャゼル監督(まだ33歳。『ブラックパンサー』のライアン・クーグラーと並ぶフレッシュぶり)とゴズリングコンビでニール・アームストロングの月面着陸までをlow keyで描く。ファースト・マン (字幕版)ライアン・ゴズリングAmazon以前…

映画 Beautiful Boy を見た。ティモシー・シャラメ is『ビューティフル・ボーイ』

ドラッグ依存症撲滅啓発映画。メモワールを原作にした興味深い題材ながら、評判がいまいちだったのでどんなもんかなと思ったが、満席で驚いた。 冒頭のPLAN Bのロゴに再び期待が高まる。「ドラマ」じゃない丁寧な静かな筆致で良かった。 モーラ・ティアニー…

映画 A Star Is Born (2018)を見た。ブラッドリー・クーパー初監督 × レディー・ガガ『アリー/スター誕生』

いつも聞いている辛口レビュー番組で、もうツバが飛ぶのが見えそうなほどレビュワーたちが興奮してほめていた作品。 話を知っていても引き込まれる、ガガを立てるクーパーがいい、脇のガガ父がいい、3回鳥肌がたった...云々。特にガガの良さをrawという言葉…

映画 The Old Man & the Gun を見た。ロバート・レッドフォード『さらば愛しきアウトロー』

注意)この映画はチャーミングな佳作ですが、MeTooのハザマをすり抜けたケイシー・アフレックが出演しています。 (そうと知ってたら私は見なかったです)新たな連邦最高裁判事がアレに決まってしまい、はっきり言って大統領選よりもはるかに落胆している。 …

映画 A Simple Favor を見た。見なきゃよかった『シンプル・フェイバー』

朝起きたらデニー知事当確が出ていてホッとした。晴れ晴れした気持ちで礼拝に行った。が、その後に見たこの作品は私の大嫌いなサイコパスものだった。 しかも主役女性2人両方。非常に不快になって帰宅...とほほ。映画としても、彷彿とさせられる『ゴーン・ガ…

映画 Blaze (2018) を見た。イーサン・ホーク監督『ブレイズ』

カントリー歌手、ブレイズ・フォーリーの淡色の生涯を、全編under influence of alcoholでお送りする。やっぱり私は酒やめてよかった。 私は現大統領にせめてまともな言葉を喋ってくれと毎日祈っているけど、彼が「一切飲まない。兄がアル中で死んだから」と…

映画 Searching を見た。元グーグルのアニーシュ・チャガンティ監督デビュー作『search/サーチ』

パソコンモニターで映画見るんじゃなくて、映画でパソコンモニター見る作品。面白かった!クレバーでスタイリッシュでハートフル。特に、「親子のこれまで」を説明する導入部の処理はホロリとさせられた。 Fight...の後に間をおいて、as familyと続けるとこ…

映画 The Bookshop を見た。エミリー・モーティマーの『マイ・ブックショップ』

私の見た限り、一般、批評家ともレーティングが低く、ただ素材への関心だけで見に行く。 隣ではとっても面白かった『エイス・グレード』、『ブラック・クランズマン』そして『クレイジー・リッチ!』もまだまだ上映中なので、一瞬「やっぱりやめて、他のを2…

映画 The Wife を見た。グレン・クローズ is『天才作家の妻 40年目の真実』

賞レースに向けたグレン・クローズのショーケースとしては機能していたと思うけど、それだけ。 翌日には見たことすら忘れてる類の作品。クローズが「ついにオスカー?」と絶賛されているので、どちらかというと大ごとは何も起こらない、じっくり言葉のすれ違…

映画 Crazy Rich Asians を見た。エイジャン・プライド発動『クレイジー・リッチ!』

めっちゃ幸せになれるシンガポール・プロモーションフィルム。 母の思いが一瞬にして伝わるプロポーズでは興奮のあまり、「友人のウェディング」から泣き始めた隣りの知らん人とハイファイブしてしまった。クレイジー・リッチ!(字幕版)コンスタンス・ウーAm…

映画 BlacKkKlansman を見た。スパイク・リー監督『ブラック・クランズマン』

シャーロッツビルの事件からちょうど1年の今日、極上のエンターテイメント風刺劇を見ることができた。ブラック・クランズマン (字幕版)ジョン・デヴィッド・ワシントンAmazon情報量が多いのなんのって、それでいてとても軽快だし、すんごく面白かった。 髪型…