英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

映画 House of Hummingbird (2018) を家で見た。『はちどり』全米公開

主演のウニちゃんの体の通りの良さに驚嘆。 彼女にとって感覚をすみずみまで行き渡らせることができるのは指先だけではない。『ドライブウェイズ』に続き、とても文法の正確な作品。クリシェだらけという意味ではなくて、この動詞にはあの形容詞の組み合わせ…

映画 Irresistible を見た。ジョン・スチュワート × スティーヴ・カレル『スイング・ステート』

期待のPlan B作品だったが駄作。2020年にタイムリーというだけ。 赤と青のステロタイプや、キャンペーンのチームがどういうものなのかが垣間見られる面白さは少し。スイング・ステート(字幕版)スティーヴ・カレルAmazon種明かしを見れば演出かとは思うけど、…

映画 My Darling Vivian を家で見た。ジョニー・キャッシュと『マイ・ダーリン・ヴィヴィアン』

ジョニー・キャッシュの、ジューン・カーターでないほうの妻、ヴィヴィアンの生涯を4人の娘たちが語る。 前田ハウスで話題の SXSW 2020 出品作だが、イベントが初めて中止になったため、オンラインプレミア。My Darling Vivian [DVD]Giant InteractiveAmazon…

映画 Miss Juneteenth を家で見た。Channing Godfrey Peoplesの『ミス・ジューンティーンス』

155th anniversary of Juneteenthに。 奴隷解放宣言から実に2年半後の1865年、米国で奴隷制がオフィシャルに終焉を迎えた日である。 今週になって急に各地の自治体や企業がこの日を記念しようとPRを始め、私も初めて知ることになった。 近所の銀行からも「今…

映画 For They Know Not What They Do (2019) を家で見た。『フォア・ゼイ・ノウ・ノット・ワット・ゼイ・ドゥ 彼らは何をしているのか、わからずにいるのです』

引き続き、Pride Month。アトランタ、シアトルをはじめ、多数の映画祭で観客賞を受賞したDaniel G. Karslakeのドキュメンタリー。 原理主義的で強硬なプロチョイスの福音派やカトリックの家庭とLGBTIの子どもたちの葛藤。イエスが十字架の上から語られた慈悲…

映画 The Surrogate (2020) を家で見た。『ザ・サロゲート 代理母』

米連邦最高裁がLGBTIらの権利が保護される「歴史的判断」を示した日に。といっても、これはゲイカップルが代理母の助けを借りて子を授かる物語ではない。 生命倫理の講義シラバスに並ぶようなトピックスがてんこもり、さらに主人公が高学歴アフリカ系make a …

映画 Shirley を家で見た。エリザベス・モス is 『シャーリイ』

見る者に気を遣わせる作品。というか、私が勝手に気にしたんだけど、時代が微妙に昔(60年代)なので、このストーリーラインでこの美術をあつらえなきゃいけないなんてつらいコストだな、って...。変態がいっぱいで全然好きではない。 ボーダーを超える表現…

いま改めて見たい映画 #BlackLivesMatter

昨日は全米で過去最大規模の抗議行動が行われた。うちの近所でも30名規模の連帯デモがいくつか。私は13THを見直し、付き合いのある黒人教会に特に連帯を示し、自分ができる中では最大のインパクトだと考えることをした。 ちなみにこの教会は本当にすばらしい…

映画 Tommaso を家で見た。ウィレム・デフォーのFound in translation『トマーゾ』

(元)依存症患者の心象風景を追った作品の中では今までに見た中で一番面白かった。 そもそも、Lost and found in translationの物語は、私が常に惹かれるテーマ。ローマに根を下ろしかけのアメリカ人デフォーが、イタリア語のレッスンを受け、英語話者のAA…

映画 Diana Kennedy: Nothing Fancy (2019) を家で見た。『ダイアナ・ケネディ:ナッシングファンシー』

コロナがすっかり過去の話になった。 もちろん実際は過去になってないのだが、この1週間で世間のサイキが一変した。 路上に出ていくのに「集まるのは危ない」なんてまったく意識にのぼらなかった。「料理の文化人類学者」の称号にふさわしい、ダイアナ・ケネ…