英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

Love

映画 The Color Purple (2023) を見た。ミュージカル『カラーパープル』

福音(ゴスペル)のナラティブを触媒にほとばしるシスターフッド讃歌。 原作のわりと大きなエピソードは省いても、主要人物のそれぞれの信仰の言説をしっかりすくってあるのが好き。 神に近づいて若返る、というのは新約のメインテーマのひとつだし。数々のD…

繁栄できない原因(シリーズ献金 その23)

日本の教会で礼拝にあずかる機会に恵まれた。 そこで日本のキリスト教人口が1%を超えられない原因の一端を見たので、さばいてるように聞こえるかもしれないけれど事実として書いておく。そのプロテスタント教会は、メガチャーチとは言わないまでも日本では大…

奉仕に伴う神さま特別手当(シリーズ献金 その22)

友人にのっぴきならない急な事情があり、1か月間、高齢のご母堂の送迎を頼まれた。 困ったときに思い出してもらえたのは嬉しかったものの、一瞬「ほかに選択肢ないわけ?」と思ってしまった。 A地点からB地点の30分ほどの送迎なのだが、AもBもうちから車で1…

映画 The Little Mermaid (2023) を見た。ハリー・ベイリー is『リトル・マーメイド』

ションダランド的ユートピアが舞台の人魚姫。ハリー・ベイリーのPart of Your Worldはとてつもなく素晴らしかった。 ハワード・アシュマンは、当時まだ生まれてもいないベイリーの声を通して自分の言葉が受肉することを知っていたんじゃないかと思うほど。 T…

A Life to Serve 天皇皇后両陛下

先週、YouTubeのオススメをきっかけに天皇皇后両陛下や愛子さまの動画を次々と見ていたらサーッと涙が出てきた。それも、弱い人、苦しむ人に心を寄せるシーンや、ほほえましいハプニングのカットよりも、恒例のセレモニーにお出ましになり、型どおりのスピー…

映画 Women Talking を見た。『ウーマン・トーキング 私たちの選択』

関心のある題材だったのだが、映画は退屈だった。 最初と最後のキャプションが余計すぎたと思う。あれのせいで一気に説教くさくなった。 この内容だったら、一幕劇に脚色したほうが面白そう。たぶん、敬虔なキリスト者こそ、「天国に入れないぞ〜」という脅…

映画 Spoiler Alert を見た。マイケル・ショウォルター x マイケル・オーシエロ『スポイラー・アラート』

ネタばれはありません。『ビッグ・シック』の監督がオーシエロのメモワールを映像化するということでとても楽しみにしていた作品。 もう少しドタバタしてるかと想像していたのだが、よい意味で裏切られた。 トレーラーから受ける印象よりはるかにLow keyの素…

人混みに恐怖を感じたときのこと

私が人混みに「まずい」と恐怖を感じたのは、2003年に阪神が優勝した日(もう20年前か...)の道頓堀の戎橋の上でのことだった。 たまたま関西の友人宅を訪ねていたので、なかなかないことだから雰囲気を味わいに行こう!ということになり、夕方から、それで…

私の十分の一献金(シリーズ献金 その20)

所属する米国のプロテスタント教会での献金体験を書いている投稿のアクセスが急増したと思ったら、あのカルトが会見で「十分の一献金」という言葉を使ったんですね。精神的なよりどころにお金を出すことについて、クリスチャンの私が言いたいのは「献金を強…

すごいことが起きたので聞いてほしい(シリーズ献金 その19)

タイザー歴7年、自分史上一番すごいことが起きたので聞いてほしい。 要旨: 追徴に構えていたタックスリターン(確定申告)で、取られるどころか15,000ドル戻ってきた。今の円安レートなら200万円相当。 それは渡米以来初めて税理士を変えたことで起きた。 …

お座敷がかかるということ

先週、2つ、経験のない仕事を「やってくんない?」と言われ、下記に引用した内田センのすすめを思い出してあんまり考えずに「いいよ」と言ったのでメモしておく。普段自分がしているウェブ開発や翻訳でも紹介で仕事がつながることは多い。人手がほしいときに…

2022年アカデミー短編映画賞ノミネート作5本を一気見した。

ドキュメンタリー、アニメ以外の短編映画を腰を据えて見るのは12年ぶりである。友人の映画学校卒業式で数本卒業制作を見たのが最後だ。 これからも目にする機会はほとんどないと思うが、これはすごい世界だ。先の卒業制作短編は長く感じた上、何も覚えていな…

映画 Flee/Flugt を見た。ゴッサム・ドキュメンタリー賞『フリー』

緻密なデリバリーの秀作。 ストリーミングが始まっているけど、あえて劇場に見に行ってよかった。 トゥイーンを意識的に排除したアニメは照明がものすごく適切で、解像度が高いほど情報量が多いのは事実だけど、それが必ずしも真ではないことを思い知らされ…

愛を実践するための瞬発力

これを読んで、最近とても印象に残って人に話しまくっている出来事について考えたのでメモしておく。 相手を楽しませるには、喜びをもたらすだけでは足りない。その中心には、大抵の人が見逃している核がある。それは「驚き」「意外性」だ。楽しませるには、…

SATCのリブート And Just Like That... のエピソード1+2を見た。

サマンサの空白ばかりが目立つ。四角いテーブルに3人しか座ってない。 私はミランダ派でありつつ、サマンサの懐の深さが好きなのでとても残念。 英国に行ったとぼやかすだけでなく、連絡を素無視される卒友設定だったのはわりとびっくりした。 (それがエピ…

映画 Ich bin dein Mensch (I'm Your Man) を家で見た。『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』

適度にチープでグー。人間。それは祈るもの。そして、人をとことん知り尽くす、というのは、聖書でいうところの神に近づくことなのだなと。相手を幸せにするために存在しているけど(それゆえ)求められても"Es ist kein guter Moment"と取り合わないところ…

映画 CODA(child of deaf adults) を見た。きこえる喜び『コーダ あいのうた』

きこえる喜びが胸をみたす素敵なトリート。 演者全員に拍手。好きな俳優がどっと増えて嬉しい。 折り目正しい教科書どおりのつくりが心地よい。 音大入試オーディションのルビーの「歌唱」はメッセージの音量に圧倒されてむせそうになった。最後にルビーが送…

映画 Hope/Håp (2019) を見た。Maria Sødahl監督『ホープ 希望』

たいへんよかった。 不治の病に向き合う人間をモチーフにした映画は数あれど、少なくとも日米にこういう断絶ギリギリの絶妙な距離感(対病気でも対人でも)を描ける人はいないのでは。 北欧の徹底したほの暗さも、この人たちの他者への敬意のはらいかたを浮…

車いすの友人と遊びに行く #伊是名夏子さんを支持します

5年ほど前の話。 ルークの友人ジョンは歩くことができず、ずっと車いすを利用している。 彼もまじえて4人でサンフランシスコに1泊旅行に出かけた。週末のダウンタウンは混んでいた。 しかし、歩けないジョンが許可証を持っているため、私たちはパブリックパ…

映画 Nomadland を家で見た。クロエ・ジャオ × フランシス・マクドーマンド『ノマドランド』

クロエ・ジャオ監督、フランシス・マクドーマンド主演『ノマドランド』を見た感想。

下着の上下は揃ってなくてもいいのか(プライムコンテンツを見て)

限定映画を見たくてひと月だけAmazon プライム・ビデオのメンバーになったので、期限切れまでにせっせとドラマなど見た。そこで、2度続けて女性の上下の下着が揃ってないシーンに出会った。 『Modern Love モダン・ラブ』と『The Affair アフェア 情事の行方…

映画 Ammonite を家で見た。ケイト・ウィンスレット × シアーシャ・ローナン『アンモナイトの目覚め』

ケイト・ウィンスレットとシアーシャ・ローナンが演じる燃ゆる女性たち。フランシス・リー監督。

映画 Born to Be を家で見た。トランスジェンダー外科を活写『ボーン・トゥ・ビー』

これまでに見たドキュメンタリー作品の中でナンバーワン。 2015年、ニューヨーク州で全医療保険プランに性別適合手術への適用が義務付けられた。 その翌年に開院したドクター・ティン & 医療チームとその患者たちの苦しみと喜びを追う。Born to Be [DVD]Kino…

ヨセフ "ジョー" バイデンとクリーブランド監禁事件サバイバーズ

ともあれ安堵。 2016年の投票日の夜、恐ろしくて聖書に慰めを求めたら「偽りの舌は滅びを招く」の箇所が開いた。 きっと神に何らかのお考えがあるのだろうと思うしかなかった。実際、この4年間はあまりに大きな犠牲を払い、たくさんの命まで失ってしまったけ…

映画 My Darling Vivian を家で見た。ジョニー・キャッシュと『マイ・ダーリン・ヴィヴィアン』

ジョニー・キャッシュの、ジューン・カーターでないほうの妻、ヴィヴィアンの生涯を4人の娘たちが語る。 前田ハウスで話題の SXSW 2020 出品作だが、イベントが初めて中止になったため、オンラインプレミア。My Darling Vivian [DVD]Giant InteractiveAmazon…

映画 For They Know Not What They Do (2019) を家で見た。『フォア・ゼイ・ノウ・ノット・ワット・ゼイ・ドゥ 彼らは何をしているのか、わからずにいるのです』

引き続き、Pride Month。アトランタ、シアトルをはじめ、多数の映画祭で観客賞を受賞したDaniel G. Karslakeのドキュメンタリー。 原理主義的で強硬なプロチョイスの福音派やカトリックの家庭とLGBTIの子どもたちの葛藤。イエスが十字架の上から語られた慈悲…

いま改めて見たい映画 #BlackLivesMatter

昨日は全米で過去最大規模の抗議行動が行われた。うちの近所でも30名規模の連帯デモがいくつか。私は13THを見直し、付き合いのある黒人教会に特に連帯を示し、自分ができる中では最大のインパクトだと考えることをした。 ちなみにこの教会は本当にすばらしい…

映画 Driveways (2019) を家で見た。ブライアン・デネヒーにSalute『ドライブウェイズ』

折り目正しい文法でさらりと書かれた掌編。訥々と話す誰かと向き合うような、良い時間を過ごせた。亡き姉のゴミ屋敷を片付けにきた母子とおとなりの退役軍人の邂逅。 先月亡くなったブライアン・デネヒーが見る者に静かに別れを告げる。 (ところで、米国で…

あえてこの今、天の倉が全開。(シリーズ献金 その17)

州の外出禁止令が出てから1か月半、ごくごく限定的だけれども、今週末から本屋さんなどの小売店が再開されるという。この期間に米国の失業率は戦後最悪に。 が、当社比で言えば、今ほど天の倉が開いたときはなかった。背景として、3月に連邦から請求された税…

映画 Saint Frances (2019) を家で見た。アレックス・トンプソン監督『セイント・フランシス』

ユニークでチャーミングな生理映画。よかった。映画館が閉鎖した週に見ようと思っていた作品。配信を購入すれば、特定の映画館をサポートできるというので、家で見た。 配信購入ページはこちら。地域制限がないとよいのですが。 https://saintfrances.vhx.tv…