英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。Python、Ruby、JavaScript、神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Parasite を見た。パルムドール『パラサイト 半地下の家族』

英語字幕で鑑賞。
『バーニング』のイメージを勝手にひきずってつぶやき系なんではとうっすら思っていたら、ずっと輪郭のはっきりした語り口だった。
貧乏生活のこまごましたところが役者さんになじんでなかったけど。
(でも、はからずもラストの後味は似てる)

ボンビー家族が入り込むまで、金持ち一家が変態すぎて(そう、ボンビー一家でなく、金持ちズが過剰だった)、何の障害も持たない化けものだー、ついていけないー、と思ったが、金持ち主人が「うちのドライバー、地下鉄に乗ってる奴の匂いするやん」と言い出してから、がぜん人物たちの脈の打つ音が聞こえ始めた。

それに、まだ全容を把握できていないはずの台風19号の被害を見聞きしたあとの浸水シーン、避難所シーンの膝下から湧き上がる、固定化された格差の絶望の既視感。

一方の金持ち側も、チョ・ヨジョンの最後の諦めたような表情が印象的でした。

同じく見えない家族を描いた『アス』、『万引き家族』と比べると、私にはドラマチック過ぎたけど面白かった。
英語字幕を読む煩わしさからきた幻聴かもしれないけど、韓国語ってずっと聞いてると分かるような気がしてくる。
言葉だけに限らず、やっぱりかれらは近い親戚なんだな。
これまでは韓国系の友人に質問したり、Duolingoで遊んだりするくらいだけど、もっと勉強しようと思った。

ポン・ジュノ監督(中村勇吾さんかと思った)が繰り返し見ている作品は『となりのトトロ』、次に『サイコ』。

トレーラー。

Jesusへの私的ラブソング

詩に出てくるYouがJesusだと仮定しても通るラブソングはいろいろあります。
セクシャルでなければ何でもそうじゃない?と思うかもしれませんが、私は聖書に書かれた彼の人となりに沿っているなーと個人的に思うものに限ってイエスへの讃美歌にしています。
3曲紹介。後で付け足すかも。
どの曲も素晴らしいのですが、三人称がbabyでなければ!というのだけが軽く惜しい。さすがの私もJesusをbabyとかsweetieとかhoneyとか呼べません。

Celine Dion - Because You Loved Me
完璧に新約聖書。まずはあなたが無条件に愛してくれた。あなたは暗闇を照らす光。私のそばに立ち、真理と喜びを教えてくれた。私の力、声、目であり、私の真の姿を引き出してくれた。
逆にこれがJesus以外の人間だったらすごい...

Gloria Estefan, 'N Sync - Music Of My Heart
これも、本当の私を信じ、引き出してくれた、というところが上の曲に似ているのですが、It was you who set me free がめちゃ聖書的だと思う。
ちなみにこの歌がテーマ曲の映画 Music of the Heart も大好きで、何度も見てる。

NEW! Ed Sheeran & Justin Bieber - I Don't Care
5月、ラジオでパワープレイ中から好きになり、Jesus以外にもう1人の人間をつい思い出す作品。
あなたさえそばにいれば、世間じゃなく、あなたの声だけを頼りにしていれば私は大丈夫。私にもできる、と思える。

五嶋みどりさんもこの音楽学習支援プロジェクトに参加しているのに、映画には出てないのよねえ...
昔、彼女が日本の新聞のインタビューで「子どものためならどこにでも行く」と答えていたのを覚えている。

映画 Pain and Glory/Dolor y gloria を見た。ペドロ・アルモドバル監督『ペイン・アンド・グローリー』

英語字幕で鑑賞。
冒頭、墨流しの上に流れたテロップの余白の素人くささから始まって、
全体的に作りが安い...。
タイトルそのものも。ペイン・アンド・グローリーて。

ただ、最後にちょっと仕掛けがあるように、「(特に回想シーンは)あえて紙芝居っぽく、つくりもの感を演出したんだよ」と言われればそうなのかも、とも思う。

アントニオ・バンデラス(本作でカンヌ最優秀男優賞)、ペネロペ・クルスというスターシステムへの飽き感もあり。

それから個人的にドラッグ依存話にいい加減ウンザリしているということもある。
どんどん悪魔に抗えなくなっていくあの感じ。
幸いサルバドールは吸引手前まで用意するけどやっぱり引っ込める、というあり得ない所業ができ、仕事にも復帰できたようだが、稀有な例だと思う。

たまたま映画館に行く前に知人に会い、30代の近親者がオーバードーズで亡くなったこと、今後生きていても良い展望は描けないから神が思い余って召したのだろう、というそれまでの彼の苦しさを見ていたからこその親御さんの言葉を聞き、MJやホイットニー・ヒューストンを思い出していたところだった。

もう20年前、『オール・アバウト・マイ・マザー』を飯田橋のギンレイに見に行って以来のアルモドバル作品。
ペネロペ・クルスが初々しかったこと、ラストのキメ視線しか覚えてないけど。
ワンカットでも記憶に残っているだけで、(私にとっては)すごい作品なんだけど。

10/5 追記、
先ほど聞いたラジオの批評で。
監督は常々女性のチャネルを通して物語るのが得意。本作の主人公はいまいちグリップが効いておらず、同様の流暢な語りはできていなかったよね、とのこと。
『オール・アバウト・マイ・マザー』しか見ていない私でも、そうかもしれないなと思った。

トレーラー。

映画 Judy を見た。レニー・ゼルウィガー is『ジュディ』

ブラボー。
彼女はそれでもスターであることを選んだんだ。滂沱の涙。

最後、ほぼ満席の劇場に一体感がありました。つまり、

1) ジ・エンド 
 → シ〜ン

2) テロップ「ジュディ・ガーランドはロンドンコンサートの6か月後に47歳で死去」
 → ひそやかなざわめき(早死にっ。やっぱり乗り越えられなかったのか...シュン...)

3) テロップ『オズの魔法使い』から引用句
 → シ〜ン(ジュディを慰めるようなフレーズだったけど、個人的にはargueしたくなる内容でいまいち)

4) 監督の名前
 → シ〜ン

5) 脚本家の名前とベースの舞台脚本名
 → シ〜ン

6) RENÉE ZELLWEGER
 → 割れるような拍手。

本人がいるわけでもないのに、まるで舞台のカーテンコールのようでした。
The Endで拍手が起こることはよくあるけど、間をおいて、あえて個人を称賛するのは珍しい。
本当に、心から「レニーに」喝采を送りたかったのです。

TIFFの観客も同じ気持ちだったよう。5:00頃からの終映後の再登場に注目。

脇がみんな素敵。
特に影のサポーター、ロザリン役のジェシー・バックリーがいい。
バンドマンと一緒にジュディにケーキをごちそうするシーンに打たれた。
そういえば、『ワイルド・ローズ』では舞台に立つ側の主演だった彼女はフィナーレで「黄色のレンガ道」を歌っていた。シンクロ。

純粋なジュディファンで、彼女を出待ちして自宅に招いたカップルもほどよい塩梅。

相変わらず、スターの依存症話ばかり。
離婚と同じで、かかったことのない人のほうに驚くくらい。
娘さんの1人、ライザ・ミネリも母親と同じようにしんどそうですが、少なくともサバイブしてる。

もちろん、帰りは Over the rainbow を歌いながら帰ってきましたよ。

We're off to see the Wizard!

トレーラー。

インタビュー映像を見ると、レニーのカメレオンぶりが分かる。別人。

映画 Downton Abbey (2019) を見た。出世したヒュー・ボネヴィルに再会『ダウントン・アビー』

注、テレビシリーズを一度も見たことがないのに映画館に行ってしまったあるムービーゴーワーによる鑑賞日記です。

私のうっすい『ダウントン・アビー』との接点といえば、随分前に友人がNHKでどハマりしたと聞いたこと。
家族の1人がハイクレア・キャッスルの近くに住んでいて、それこそNHK放送時にわらわらと知人のツアーガイドを頼まれていたこと。
人んちなのに見学できるんですね & AirBで泊まれるらしいですね。素敵。

映画は、いかにもシリーズ映画化なこまごまエピソードの寄せ集めで、特にグラニーが、わりとすぐ死ぬ、あとを頼む、とか言い出すのは、ニュービーな私にも唐突に感じられました。

でも、背後のレイヤーを知らなくても、十分楽しかったです。

諸々時代ものの意匠が興味深いのはもちろん、最近、翻訳業で white glove service の訳語に頭を悩ますことが3度も続いたので、これこそ、white glove service よね、と日本語でどういうかを思いめぐらしながら、働く人たちの姿を眺めていました。
『日の名残り』の世界。
私はとにかく裏方が好きなので。

それから、出演者についてはマギー・スミスがドンを務めてることしか知らなかったのですが(!)、20年前の『ノッティングヒルの恋人』でいい奴な脇役を好演していたヒュー・ボネヴィルが主演なんですねえ。
あのときは、本当に絵に描いたような脇役だったので、カジュアルに出世したのが分かって嬉しかった。

女性のフラッパースタイルのシルエットが素敵。クリスマスツリーの飾りみたいなハチマキ(?)がかわいい。
彼女たちのファッションを見て、舞台設定は20年代なんだなと分かりました。
『グレート・ギャツビー』と同時代。

前の席に1人で見に来ていた年配の女性が、マギー・スミスのマキャベリネタ、老いネタに大ウケしていた。

さて、私は改めてテレビシリーズを見るのか。見ないでしょうね...。

『日の名残り』のある版の装画にはまさにwhite gloveがフィーチャーされています。
ただ、Merriam-Websterによると、この言い回しが確認されたのはかなり最近で、1979年だそうです。

トレーラー。