英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Sibyl (2019) を家で見た。ジュスティーヌ・トリエ『愛欲のセラピー』

英語字幕で鑑賞。
今となっては懐かしい回転寿司から始まるアナザー二流いかにもフランス映画。

言葉も中毒になるけど、良い薬だし、安全です。

本当にそうだろうか? と語りかける。

先日、ブラックパンサーが若くしてひっそりと逝ってしまい、アンジェリーノたちは悲嘆に暮れた。
何より、(彼が黙っていたからとはいえ)病などの苦しみと闘っていることなど思いも至らず、ただ彼のヒーローぶりを称えていた自分たちの無邪気さに対して。

本作の主人公は、表向きは完璧だけどちょー苦しそうな人列伝に連なる。
が、シビルの場合は、まずためしに「生活」をしてみたら? としか思えなかった。
彼女のしんどさは、自分がかつて一緒に暮らすと決めたパートナーと分担して子どもの世話をし、洗濯をし、掃除をし、トイレットペーパーが切れないように買い物に行くだけで大方解消できるように思う。

心理療法士としてライターとして働き、家事を外注しているのはいいのだが、彼女の場合、それではエネルギー配分がうまくいかず、「人間ヒマにしてるとろくなことしない」の典型みたいになっているので。
余計なお世話だが。

職業作家でもOpenOffice使うんだなと思った。

邦題含めて妙なカテゴリーに入れられている上、現時点で内容記述が間違っている。

トレーラー。

映画 My Prince Edward (2019) を家で見た。Norris Wongの『金都』

英語字幕で鑑賞。#BoycottMulan

『リンガフランカ Lingua Franca』に続き、偽装結婚がモチーフ。
香港の女性と香港在留資格がほしいメインランドの男性の組み合わせ。
しかも、男は中国よりも自由度の高い香港を足がかりにしてロサンゼルスに行きたいんだぜ、というややこしさ。

中国の人であっても香港のIDを得るのが米国永住権並みにハードルが高いことが分かって興味深い。
また、折々に聞かれる「大陸」と香港の独断比較も、中国大陸の中で外国目線が存在すること自体が面白い。
マンダリンと広東語の間でのlost in translationも。

この先、彼が夢みた香港IDは紙くずになってしまうのだろうか。

レスリー・チャンあたりに憧れて次々とキザな映像に浸っていたころを思い返すと、この不自由な庶民たちの下世話なストーリーには隔世の感がある。
フェイ・ウォンなんてフリーダムそのものだったのに。
友人の一人は、ウォン・カーウァイ命が高じて広東語を流暢に喋れるようになった。今で言うなら韓国語だろうか。
(ちなみに、本作の主人公の部屋にはジム・ジャームッシュのポスターが貼ってあった)

米国に行ったことがない人は「自由とは何かを知らない」という偽装婚クライアントの彼。
条文に記された米国的「自由」、香港的「自由」だけでなく、人間はどこにいても良心を行使する自由を奪われないように日々たたかわなければならないのだが。

エドワードとの交際期間が7年8か月って、ぴったり第二次安倍政権やん。ながっ。偶然とはいえとんだ符牒である。

ひっくり返ったミドリガメとブラの肩紐がのぞいてしまうカットソーのプロップは陳腐すぎた。
しゃがみながら「(大陸人ぽく)しゃがめるようになったよ」とアピールするセリフもイモい。そこは黙ってないと。

トレーラー。

映画 Starting at Zero を家で見た。早期教育推進映像『スターティング・アット・ゼロ』

これは...「ドキュメンタリー映画」として$12で売っていい作品じゃないのでは。
冒頭に「特定の政党や自治体を推すものではない」と但し書きがでてくるけど、ひたすら先生と為政者がポリシーを語るだけでいっこも面白くなく、圧の強い長尺のアラバマプロモーション映像にしか見えなかった。
せめて、個人の体験を追うところ、個人が個人の言葉で語るところがないとねえ。
「高度な早期教育」がどういうものなのかももっと具体的に知りたかったけどねえ。

ともあれ、Pre-Kであれなんであれ、すべての子どもにしっかり教育をプレゼントすることに社会がお金を出すことには常に120%賛成。
今は、まずは飢えさせない、安全なシェルターをととのえる、とか教育以前の生存の問題もあるのだが、そっちが先、じゃなくて、社会としてここで提唱されている高度な幼児教育も含めて全部を子に保障したいものだ。

「プロモーション映像」なんで、ワシントンDCや各地のキャンパスの映像はとてもきれいですよ...。
子どもが遊んでいる映像はときどきストックフォトっぽいですよ...。

公式サイト
https://startingatzerofilm.com/

映画 Lingua Franca を家で見た。グリーンカード考『リンガフランカ』

タイトルからして見るしかない。
結婚でグリーンカードを得ようと奮闘するブルックリンの移民の物語と聞けばなおさら。
が、残念ながら四流作品だった。

設定が複雑な彼女の苦しみ、不安は伝わったけれど、どうにもエピソードが陳腐で。
時折かぶさる大統領の声明や、移民送還のニュースも、コレないほうがいいのに...、といちいち思う。

おばあさん役は、Sex and the Cityでサマンサの支えになっていたマグダだった。

今日の米国の移民の中では、背水の陣を敷いていない日本人には彼女たちのような悲壮感はない。
ああしてお金を出して偽装結婚しようとする人もまずいないだろう。
(事実上、等価交換みたいになってる人はいるのかも。私もこれまでに三度、「永住権が必要だったら言ってね」と日本人、米国人から言われたことがある)

一部の日系人界隈では暗黙のグリーンカード序列があるらしい。
すなわち、結婚でとった人は自力でとった人から見下されてもしかたない、という下卑たもの。
信じられないだろうが、米国人と結婚している友人は、留学生に「結婚でグリーンカードとったんでしょ、気楽でいいよね」と言われたのだという。しょうもな...。
それを内面化してしまって、「私は結婚とかじゃなくて、ちゃんと(??)自分で何とかしたい」などと言う人には何人も会った。

自力でとる、って言ったって、それも企業なりのサポートがなければ取れないからね。
私も、よく取れたね〜と言われたけど、自分の力、なんかではちゃんちゃらなく、たくさんの人たちのサポートがあったから。
何より神さまの「アメリカにとどまりなよ」という導きだし、オバマ政権時代のDACA推進時で短期で取得できたので、オバマっちからもらったような気になっている。

あとはウルトラCのDiversity Visa Program。
現政権が初期からやめるやめると言っているが、結局まだ存続していて、これは相当すごいことだと思う。
だって、今みたいにステークホルダーの多い就労ビザ、駐在ビザ、学生ビザなどを止めるとかよりもはるかにラクに施行できそうじゃないですか。
私の直接の知り合いで当選したのは5人。
当たっても万歳ではなくて、実際にカードを手にするまでの大変さも耳にしている。
うち1人はあるプロセスがあと3日遅かったら取れなかった...というところまで行った。

クジで永住権を分配しようという無茶苦茶なプログラムだが、これこそアメリカの真髄だと思うので、アメリカがアメリカであり続けるためにぜひ続けてほしい。
そして、他の地では安全に生きられない人たち、この地しか知らない子どもたちは何が何でもアメリカ市民として守ってほしい。
自由の女神の台座に刻まれているように。

"Give me your tired, your poor,
Your huddled masses yearning to breathe free,
The wretched refuse of your teeming shore.
Send these, the homeless, tempest-tost to me,
I lift my lamp beside the golden door!"

Emma Lazarus

今からステイホーム民主党大会。Day 1の今晩はミシェル・オバマが登壇するもよう。

トレーラー。

ロックダウン中に買ったもの featuring Kindle Oasis

昨日、期待どおりカマラ・ハリスがVP候補に指名されたのは今年一番の興奮だった。
さっきの初の公式登壇もウソがなくてよかった(それが普通であるべきなんですが)。ティム・ケインの登場時を思い出した。
早速ばんばん届き出したカマラを歓迎しよう!メールにのっかって、ActBlueに寄付。

さて、アマゾンはKindle化されていない書籍と古い映画配信の購入以外にはあまり使わない。図書館のKindle書籍コレクションもかなり広がっているので、Kindle本も買わなくなってきた。
けれども4月以降、普段なら店頭で選んだであろうものをいくつか買ってしまったので、何で買ってしまったのかを含めてマーケティングネタとしてメモしておく。

1. お鍋に敷いて使う蒸し器
お店を開けられなくなった台湾料理屋さんが冷凍中華まんを売り始めた。そこでどっさり買ったはいいが、我が家には電子レンジがない。レンジでチンした食べ物は異常な味がするので、実家を出て以来、持ってないのだ。
二段蒸し器みたいなごつい鍋しか頭になく、もちろんそんな大掛かりなものは買いたくないので、しばらく、トースターで焼いてみたり(!)、検索で見つけた「お鍋の中に茶碗を逆さにして蒸し器がわりにするハック」をやってみた後、母はコンパクトなクラゲ形の蒸し網を使っていたじゃないか、と思い出して、気軽な10ドルで購入。
冷凍肉まんは10分でフカフカになるし、温野菜を作るのも楽しい。

2. OXO コーヒードリッパー
スタバにも行かなくなったことだし、アメリカのインスタントコーヒーはプラスチック風味の麦茶みたいだし、豆を選ぶ楽しみを味わいたいなあと思った。
蒸し器と同じく、大仰なコーヒーメーカーは要らない。かといって、やかんを持ってクルクルドリップするのはめんどくさい、と考えていたら、「在宅勤務になってからこれ毎日つかってる」とのツイートが目に入った!
夢がかない、スタバやトレジョ、ピーツ、その他フェアトレードものなど、いろいろな豆を試して喜んでいる。挽いてない豆を買ってしまう、という間違いもとりあえず通過した。

3. SDカード
スマホ用。少し前から「内部はもういっぱいやでー、SDに移しやー」という通知が出ていたのだが、だましだまし放置していた。
が、新しい仕事を得ていくつかアプリを追加する必要が出てきたので、ついに買う。

4. Fenge スタンディングデスク
はい、めちゃめちゃ2020的買い物!
6月、仕事が立て込み、あまりに尻が痛くなったので、オフィス勤務時みたいにスタンディングをしたくなった。机に箱やクーラーボックスを載せて代用していたが、高さ調節・卓上面の広さの確保が面倒になって、オフィスにもあったのを買う。立つのも腰掛けるのも疲れたら、机から下ろしてちゃぶ台の高さで使ったりもして大活躍中。

5. Kindle Oasis 電子書籍リーダーと純正カバー
Kindleシリーズ7機目の購入。初めて少し安いリファービッシュ品を買ってみたが、今のところ問題ない。
Kindlerとして、いつ消えるか分からないOasisも手に入れておきたいなーと思いつつ(実際、Voyageは廃盤になった)、明らかに無駄な買い物なので、一応、2か月くらいは迷ってみた。
友達に「これ以上Kindle要らないのに買い足そうとしている私を止めて」と言ってみたりもした。

話はそれるが、Kindle Unlimited(めちゃモトが取れているサブスク)は、特に人気の書籍は期間限定対象の場合があるのはご存知? もちろん、返却しない限りは課金されることなく読み続けられるのだが、読みかけの新書をPCブラウザで誤って返却してしまった。店舗を見るとその本はUnlimited対象外に変わり、有償になっている! これは悔しい。
というわけで、読み終えるまではダウンロードしてあるKindle機を機内モードで使い続けることにした。

ちなみに、これ以外のデバイスは.comにひもづけていてそれぞれに役割を持たせているので、ジャパンに変えることはできない。だったら、もう1機、WiFiにつなげられるジャパン用が必要やーん、と言い訳を作ってついに買った。
画面が大きく、何よりもスワイプではなくボタンを使って片手でめくれるところが大満足である。

以上であるが、いつの間にかニューヨークを抜き去って全米最悪州に成り果てた我が州では、少なくとも今年いっぱいはあまり生活は変わらないと思う。そのうち、七面鳥とかも付け足すことになるかもしれない...。