英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。

映画 Ben is back を見た。ピーター × ルーカス・ヘッジズ 『ベン・イズ・バック』

今日の「放蕩息子の帰還」。
本作のルーカス君の場合は帰ってきてからがまた一苦労だったけど、最後に息を吹き返すところまで一貫して聖書的なメタファーに満ちていた。
Benは旧約聖書が書かれたヘブル語で「息子」を意味します。

ジュリアの言葉がすべて私に対する神の言葉に思えて。
ちなみに、彼をとどめようとする母に対してBenがしきりに"I'm not worth it"と口答えしますが、神さまからしてみればそれはちょー傲慢です。
神さまがアンタはうちの子や、ウチのものはみーんなアンタのもの、みーんな引き継がせたいんや、そのためにジーザス犠牲にした、と言ってくれてるのに「俺そんなんと違う」と言うのは、ジーザスの死に対する侮辱です。
安心して神のもとに帰り、ぬくぬく、そして大胆に生きようではありませんか。

イブ礼拝のベンの涙は私の涙でした。

あなたがたのうちに、百匹の羊を持っている者がいたとする。その一匹がいなくなったら、九十九匹を野原に残しておいて、いなくなった一匹を見つけるまでは捜し歩かないであろうか。そして見つけたら、喜んで自分の肩に乗せ、家に帰ってきて友人や隣り人を呼び集め、「わたしと一緒に喜んでください。いなくなった羊を見つけましたから」と言うであろう。 (ルカ15:4-6)

ところで、ベンの家、なんか寒そうなんですよ。照明のせいかな。

ベン君の中の人のお父さん、ピーター・ヘッジズ監督と言えば、私にとっては今でも珠玉のダイアローグが詰まった『ギルバート・グレイプ』(25年前!)の脚本家。
とつとつと仕事を紡いで来られていますね。
長く書き続けてほしい。

ingoditrust.hatenablog.com

トレーラー。

2018年 映画館で見た映画ベスト5

第76回ゴールデングローブ賞の候補リストが出たが、公開待機中のViceが最多ノミネートということで、一般ムービーゴーワーとしては中腰な感じ。
でも、Eighth Gradeのエルシー・フィッシャーちゃんがきちんと主演女優賞候補になったのは良かった!ぜひ獲ってほしい!
そして、プレスはキライかな?と懸念したGreen Bookも作品賞にノミネートされて嬉しかった!
2018年に劇場で見た映画の私的ランキングメモ。2017年末の公開作品も混じっています。
それぞれ鑑賞日記にリンクしています。

★★★★★ もう最高!ぜひ観て!!
Eighth Grade『エイス・グレード』
Green Book『グリーン・ブック』
Crazy Rich Asians『クレイジー・リッチ!』
The Rider『ザ・ライダー』
Black Panther『ブラックパンサー』

★★★★☆ 一食ぬいても、ぜひ!
BlackkKlansman『ブラッククランズマン』
Leave No Trace『リーブ・ノー・トレース』
Bohemian Rhapsody『ボヘミアン・ラプソディ』
Roma (2018)『ローマ』
Won't You Be My Neighbor?『ウォンチュー・ビー・マイ・ネイバー?』(ドキュメンタリー)
RBG『RBG』(ドキュメンタリー)

★★★☆☆ 料金の価値は、あり。
Widows『妻たちの落とし前』
Boy Erased『ボーイ・イレーズド』
What They Had『ホワット・ゼイ・ハド』
Can You Ever Forgive Me?『キャン・ユー・エバー・フォーギブ・ミー?』
First Man『ファースト・マン』
Beautiful Boy『ビューティフル・ボーイ』
A Star Is Born (2018)『アリー/スター誕生』
Search『search/サーチ』
Blindspotting『ブラインドスポッティング』
Three Identical Strangers『スリー・アイデンティカル・ストレンジャーズ』(ドキュメンタリー)
Adrift『アドリフト』
Molly's Game『モリーズ・ゲーム』
Ben is back『ベン・イズ・バック』

★★☆☆☆ 暇だったら……。
The Favourite『女王陛下のお気に入り』
Instant Family『インスタント・ファミリー』
The Hate U Give『ザ・ヘイト・ユー・ギヴ』
Wildlife『ワイルドライフ』
The Old Man & The Gun『ザ・オールドマン・アンド・ザ・ガン』
Blaze『ブレイズ』
The Bookshop『ザ・ブックショップ』
Sorry to Bother You『ソーリー・トゥ・ボザー・ユー』
Bao, Incredibles 2『バオ』『インクレディブル・ファミリー』
First Reformed『ファースト・リフォームド』
Book Club『ブック・クラブ』
The Seagull (2018)『かもめ』
Tully『タリーと私の秘密の時間』
Love, Simon『ラブ、サイモン』
Paddington 2『パディントン2』
At Eternity's Gate『アット・エタニティズ・ゲート』

★☆☆☆☆ 損するゾ、きっと。
A Simple Favor『シンプル・フェイバー』
The Wife『ザ・ワイフ』
Hearts Beat Loud『ハーツ・ビート・ラウド』
Disobedience『ディスオビディエンス』
A Quiet Place『ア・クワイエット・プレイス』
Thoroubhbreds『サラブレッズ』
The Party『ザ・パーティ』
The Shape of Water『シェイプ・オブ・ウォーター』
All the Money in the World『ゲティ家の身代金』

☆☆☆☆☆ ていうか、見たっけ?
注:ここにも良作はあるはずで、単に私の記憶に何も引っかからなかっただけです。
Whitney『ホイットニー』
The 15:17 to Paris『15時17分、パリ行き』
Game Night『ゲーム・ナイト』


私の2017年映画トップ5はこちらです。
私の2016年映画トップ3はこちらです。

スケールは、批評としてよりもわずか55字にひねり込まれた匠の技を堪能している文春シネマチャートのマネ。

★★★★★ もう最高!ぜひ観て!!
★★★★☆ 一食ぬいても、ぜひ!
★★★☆☆ 料金の価値は、あり。
★★☆☆☆ 暇だったら……。
★☆☆☆☆ 損するゾ、きっと。

☆☆☆☆☆ ていうか、見たっけ?(文春シネマチャートには無いラベルです、念のため)

映画 At Eternity's Gate を見た。デフォー的ゴッホ 『アット・エタニティズ・ゲート』

カメラワークが無駄に劇的な地味な佳品。
デフォーのための作品だけど、『フロリダ・プロジェクト』の彼のほうがはるかに良かった。

ゴッホは37歳で天国へ行ったのか...老人のイメージしかなかったが。

そうそう、彼は牧師であった父親と同じ聖職者を目指していたのだった。
この映画で彼から聞くイエス的蘊蓄はなかなか面白い。

マイケルやホイットニーのように、帰る場所が神のもとしかなかった天才の孤独が悲痛。

本作は「自殺じゃなかった説」を採用していて、結構たまげた。

カーク・ダグラスのゴッホ、1956年。

トレーラー。

映画 The Favourite を見た。ヨルゴス・ランティモスが前と同じのんを撮影『女王陛下のお気に入り』

例年この時期にチョコチョコ出てきて妙に点をさらっていくイギリスコスプレもの。

退屈だった。思わず時計見たら45分しかたってなくて、あとはひたすら内装、建築、衣装の鑑賞に徹しようと決める。
が、サラ(レイチェル・ワイズ)が毒盛られてからがまた長いのなんのって。

もう少し知的な喜劇かと期待したのだが、やたらダイレクトで下品なだけ。
それを観客がわりと笑うものだから、私はさらに波にのれない気持ちに。
これ日本の観客はLAの観客の1/50も笑わないと思う。

『聖なる鹿殺し』と空気感が同じ。怪人が出てくるのも同じ。
エマ・ストーン演じるアビゲイルは人間ではないので、どうにも(私にとっては)物語が面白く転がらない。
『鹿殺し』で言うところのバリー・コーガンですね。
アビゲイルを本好きガールにした意味はどこにあったのだろうか...。

宮廷が、スタッフ数といいホールといい何もかも小ぶりで女王様と言われてもという感じ。
この舞台の時代はイギリス王室でも東大阪市くらいの規模感だったのか。

電気のない時代は夜の雰囲気が温かくていいですね。 ← この映画の良かったところを頑張って探してみた。

まだこちらのほうが見られた。

トレーラー。

映画 Bohemian Rhapsody を見た。Come home.『ボヘミアン・ラプソディ』

昨晩、しばらく車で走っていてアレ、何かがないぞ、あっ、ハンドルだ!
というとてもシンボリカルな夢をみたのでメモ。
最近部品を盗まれたことがあったので(さすがにハンドルじゃないですが)脳に引っかかってたんだと思うけど、ハンドルないのに気づかず走るってどうなのよ。
近日テスラが買えるという予言だろうか(棒)

この映画は、私としては珍しい過程を経て見たので日本から逆輸入したような気がしてる。母に感謝。

夏から映画館でトレーラーを何度も目にして「見るぞー」と燃える。

監督交代のエピソードを聞いて萎える。
以前ジョリー監督のBy the seaを「息子が助監督のインターンとして関わった」と聞いて見るのやめたことある。

いつも聴いてる番組でレビュワーが「こういう描き方ってもうworkしないと思う」と口ごもる。
公開されるとRotten Tomatoesが熟れてない。(現時点では62% positiveでかろうじて赤色に)
Ebertの評価が1/4と劇的に低い。

彼の人となりに興味はあるけれど見なくていっか、と思う。

母が「絶対に見る」とメールで宣言してくる。

なるほど、マッカートニーと同じで日本で稼ぐ案件かとさらに萎える。

母から再びメール、「見た、叔父も見たので電話で盛り上がった、アンタも映画館で見るように」と命じられる。

文春シネマチャートの評価も異常に高い。評者間のばらつきがない。

どれどれと重い腰を上げる。
感謝祭割引でテーブル付き、足置き付きの広々したシートで$7だった。
スタッフの感謝祭手当もあるはずで、むしろ高くてもしかたないと思っていたのに。

感動。

★★★

先日のRomaに続き、また物語は1970年から。

イエスの放蕩息子のたとえ話(ルカ15章)のストーリーフレームは、私が例外なく胸打たれるやつ。
天才の孤独にThis is itのマイケルを重ねて見ていた。
マイケルは神のもとに帰るしかなかったけれど、フレディには悔い改めて帰る場所が地上にもあった。
本当に本当によかったと思う。

(12/2/2018追記)
Fresh Airのラミ・マレックインタビューが良かった。
撮影1年前から「歯」を入れて生活してみて気づいたこと。
この映画の中でコケかけた時代の淋しそうな顔を思い出した。
https://www.npr.org/2018/12/01/672216917/fresh-air-weekend-actor-rami-malek-the-power-of-the-immune-system

各種自伝はなんで再版かけないんだろう…Kindle版出さないんだろう…
洋書なら正気の価格のamazon.comで買ったほうがいいですね。
私がバイオを選ぶポイントは、「直接本人に関わった人が書いていること」です。

トレーラー。