英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

2019年 映画館で見た映画ベスト3

今年は不作だった感がありますが、上げておきます。スケールは文春シネマチャートの真似です。個人的に気に入った作品順。それぞれ、鑑賞日の日記にリンクしています。

★★★★★ もう最高!ぜひ観て!!
The Farewell『フェアウェル』
Waves『ウェーブズ』
Marriage Story『マリッジ・ストーリー』

★★★★☆ 一食ぬいても、ぜひ!
A Beautiful Day in the Neighborhood『ア・ビューティフル・デイ・イン・ザ・ネイバーフッド』
The Last Black Man in Sawn Francisco『ザ・ラスト・ブラックマン・イン・サンフランシスコ』
Amazing Grace『アメージンググレース』
The Mustang『ザ・マスタング』
Queen & Slim『クイーン&スリム』
The Chambermaid『ザ・チャンバーメイド』
Judy『ジュディ 虹の彼方に』
Us『アス』

★★★☆☆ 料金の価値は、あり。
Knives Out『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』
Stan & Ollie『僕たちのラストステージ』
Blinded by the Light『ブラインデッド・バイ・ザ・ライト』
Parasite『パラサイト』
They Shall Not Grow Old『ゼイ・シャル・ノット・グロー・オールド』
Apollo 11『アポロ11』
Ask Dr.Ruth『おしえて!ドクター・ルース』
Midsommar『ミッドサマー』
Wild Rose (2018)『ワイルド・ローズ』
Toy Story 4『トイ・ストーリー4』
American Woman (2018)『アメリカン・ウーマン』
Booksmart『ブックスマート』
Maiden (2018)『メイデン』
Brittany Runs a Marathon『ブリタニー・ランズ・ア・マラソン』
American Factory『アメリカン・ファクトリー』
The Peanut Butter Falcon『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』
Honeyland『ハニーランド』
Rocketman『ロケットマン』
Hustlers『ハスラーズ』
One Child Nation『一人っ子の国』
Honey Boy『ハニー・ボーイ』

★★☆☆☆ 暇だったら……。
Isn't It Romantic?『ロマンティックじゃない?』
Gloria Bell『グロリア・ベル』
Free Solo (2018)『フリーソロ』
High Life (2018)『ハイ・ライフ』
Long Shot『ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋』
Late Night『レイト・ナイト』
Once Upon a Time in Hollywood『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
Toni Moirrison: The Pieces I Am『トニ・モリソン ザ・ピーシズ・アイ・アム』
Good Boys『グッド・ボーイズ』
Ad Astra『アド・アストラ』
The Lighthouse『ザ・ライトハウス』
Charlie's Angels (2019)『チャーリーズ・エンジェル』
Harriet『ハリエット』
Frankie『フランキー』

★☆☆☆☆ 損するゾ、きっと。
Long Day's Journey Into Night (2018)『ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト』
Mary Magdalene (2018)『マグダラのマリア』
The Art of Self-Defense 『ジ・アート・オブ・セルフ・ディフェンス』
A Bigger Splash (1974/2019)『ア・ビッガー・スプラッシュ』
The Lion King (2019)『ライオン・キング』
Yesterday (2019)『イエスタデイ』
Jawline『ジョーライン』
Downton Abbey (2019)『ダウントン・アビー』
Edie『イーディ83歳、はじめての山登り』
Pain and Glory『ペイン・アンド・グローリー』
Last Christmas『ラスト・クリスマス』

☆☆☆☆☆ ていうか、見たっけ?
Wild Nights with Emily (2018) 『ワイルドナイツ・ウィズ・エミリー』
Fiddler: A Miracle of Miracles『フィドラー:ミラクル・オブ・ミラクルズ』

番外:今年、映画館以外で見た映画。少ない。家で映像を見る習慣がほんとになくなった。ドラマも全然見てない。テレビもねえ、ラジオもねえ。
『日々是好日』 ★★★☆☆
『バーニング』 ★★★☆☆
『ユナイテッド93』 ★★★☆☆
『主戦場』 ★★★☆☆(この映画を見た自称映画館を私は映画館とは呼べない)
以下はそれぞれ80年代、90年代の作品だが、「そのシーン」になると妙な楽曲が流れ始める共通点あり。
『きのうの夜は...』 ★★★☆☆(同棲の苦しみがよく描かれている)
『幸福の条件』 ★☆☆☆☆

★★★★★ もう最高!ぜひ観て!!
★★★★☆ 一食ぬいても、ぜひ!
★★★☆☆ 料金の価値は、あり。
★★☆☆☆ 暇だったら……。
★☆☆☆☆ 損するゾ、きっと。

☆☆☆☆☆ ていうか、見たっけ?(文春シネマチャートには無いラベルです、念のため)

それから今年は何度かファーストルック・スクリーニングに行けたのが楽しかった。初号よりも前のプロセスで、一般客の反応をみて切ったり足したりするためのマーケティング試写である。
同様の試写会で噴き出した不満を反映して『ショーシャンクの空に』の最後の再会シーンが付け足された話が有名だろう(残念ながらいかにも後付け感があったけど)。
作品どうこうよりも、周防監督が『「Shall weダンス?」アメリカを行く』で事細かにレポートしていたネットなき時代のスクリーニングとやり方が変わってない !!!ということに興奮した。

ingoditrust.hatenablog.com
ingoditrust.hatenablog.com
ingoditrust.hatenablog.com

映画 Knives Out を見た。『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』

面白かった。
演者がみんなすごく楽しんでますね。
ダニエル・クレイグも来春公開の第25作目で007やめるってよということだし、じっくりこういう役を積み重ねてほしい。

美術もとても良かった。

RNのマルタに共感したのは『ベアトリス・アット・ディナー』的な弱みを設定してあったから。
家族の会話にたびたび出てくる「あの子は移民」という言葉に私も過敏に反応してしまった。
オマエモナーと言いたくなる。
ま、007が代弁してくれたけどね。さらに、移民だなんだは別として、看護師としての彼女の仕事ぶりを理解している彼のセリフが嬉しかった。 

「ウソをつけない体質」も面白い。それって神。
神は全能ですが、ウソはつけないんですよ。「真実な方」だからです。
彼女の家は典型的なカトリックみたいでしたね。
ルームミラーの十字架を手前にちらつかせるのが『クイーン&スリム』と同じ演出で、いろいろと残像が浮かんだ。

クリス・エヴァンスがマルタを連れ出して話を聞くシーンの白いセーターがセクスィー!と人気を集めてるらしいんだけど、理解できない。むしろ素敵な人が着てたらガッカリするタイプの衣装だと思ったわ。

トレーラー。

感謝祭のテーブルを囲む監督と出演者たち。和気あいあい。

映画 Queen & Slim を見た。Exodus 2019 『クイーン&スリム』

『ハリエット』の時代から170年、ここにもまたアフリカ系アメリカ人の出エジプト記が。
脱構築半ばで倒れる(少なくとも地上では)ロードムービーは『怒りの葡萄』『テルマ&ルイーズ』の系譜。

常にクイーン&スリムを導く十字架。昼は雲の柱、夜は火の柱。
いかなる旅であろうと感謝する、とクイーンは神に祈る。
ユダのトレーラーハウスにまで十字架があったのぅ...。

連休最終日、おいしいものでも食べて帰るつもりだったが、相方ともども何だかひどく悲しい気持ちになってただ無言で帰ってきた。
これ、よくもまあ感謝祭に公開したよね。

スリムの「普通にいい人」キャラクターは興味深い。キレたり怒鳴ったり汚い言葉を連発したりしないでくれてありがたい。

今回の旅で巡ったのはオハイオ、ケンタッキーなど。
昨日スリムが「寒いから早くしてくんない?」って言ったせいで事件になったというのに、翌日にはクイーンがスキンピーな衣装を選んでて、アメリカの広さを実感したことでした。

目に見えないシステムの頑強さ。Justice for allへの道のりの果てしなさ。
再び、デヴィッド・フォスター・ウォレスのスピーチ、This is water をかみしめる。
(ご存じない方へ、NewsweekやTIMEなどの各種卒業式スピーチランキングでは常に最高評価、2005年のジョブズスピーチよりも有名な作品です。探せばスクリプトはもちろん、熱意あふれる邦訳もたくさん見つかります)

たまたま今日出会った佐々木ののかさんのブログにも、水を意識し続ける闘いが描かれていて共感した。
結婚も交際もフィットしない それでも私が“公”が気になる理由

トレーラー。

映画 A Beautiful Day in the Neighborhood を見た。実践 ミスター・ロジャース『ア・ビューティフル・デイ・イン・ザ・ネイバーフッド』

まいった。
「私にとって一番大事なことが何だか分かるかい?今、ロイドと話をしているこの瞬間だよ」
で、トントン、とドアを叩かれ、
撮影中だというのにミスター・ロジャースがロイドをみとめてヤアヤアと歓迎に歩み寄る姿に嗚咽が内臓から突き上げた。
迷子になっていた羊を見つけて大喜びするイエスじゃないですか !!!
それから、彼が言葉を発するたびに涙がとめどなく流れた。

ドキュメンタリーWon't You Be My Neighbor? がフレッド・ロジャース思想のテキストだとしたら、本編は実践編である。
人を「プレシャスな存在」として尊重するとはどういうことなのか、具体的なふるまいが描かれているのだ。
Loveは動詞で、目に見えるもの。
「ミスター・ロジャースが私の名前を知ってた!」という奥さんの言葉が象徴的です。

わたしの目には、あなたは高価で尊い。 わたしはあなたを愛している。(イザヤ43:4)

物語全体としてはロイドの話が長いな、と思わないでもなかったが、実は主役は彼なのです。
この映画のネタ元になったEsquireの記事、早速読んだ。
TOM JUNOD, Can You Say...Hero?
キリスト者としての側面がより深く書かれている。彼の「朝飯前」をぜひ見習いたい。
20年前の1本の記事がどのように立体に織り込まれたのかが分かるのも面白い。
次の描写には膝を打った。ミスター・ロジャースのこの姿勢ゆえに私は泣かされたのだ。

He finds me, because that's what Mister Rogers does—he looks, and then he finds.

番組セットや当時のニューヨークのニュアンスを描き込んだシネマトグラフィが素敵。
ミスター・ロジャースで育った人たちや、その子どもたちにとってはまた格別の映画体験になるのでしょう。
傷ついた者はキリストのまなざしに気づくことができる。
感謝祭やクリスマスに向けて神聖なホリデームービーでした。

悲しむ人々は幸いである。その人たちは慰められる。(マタイ5:4)

映画館で完全な無音状態を経験したのは初めてかもしれない。

もしもトム・ハンクスがまた賞などとったら、授賞スピーチで「感謝の沈黙」を再現してほしいですね。

ingoditrust.hatenablog.com

トレーラー。

映画 Honey Boy を見た。シャイア・ラブーフ is『ハニー・ボーイ』

『アメリカン・ハニー』『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』の仕事しか見ていないものの、シャイア・ラブーフはいかにも突然キレそうで、暴力(特に罵倒)がひどそうで、いついかなる原因で死んでも誰も驚かないあぶなっかしいろくでなしキャラに見える。
実際、経歴を見て暴れん坊時代を乗り越えたことを知った。

でも最近、このインタビューを見て、人と向き合う姿勢に天性の懐の深さを感じた。
「『シャイア・ラブーフの部屋』にすればいいのに」というぶら下がりコメントに同意。
スチュワートが終始貧乏ゆすりをしていて青いね〜、という感じだから余計そう見えるのかもしれないけど。

そんなラブーフが生き抜いた厳しい子ども時代を描いたのが本作である。
「ぼく、12歳なんだけど」と、自分がマイナー(未成年)であることをアピールしなきゃいけない子ども時代。
私は子どもの頃にそんなセリフ思いついたこともない。言う必要がなかったからだ。

今だったら、父ちゃんは撮影現場で逮捕されるだろうよ...。
よくサバイバルしたね。強い子だね。

特に印象に残るシーンはなかったけど、ソツのない研ぎ澄まされた脚本だったと思います。

繰り返しになるけど、ルーカス・ヘッジズくんのキャリアの積み重ね方はスマートだよねえ
2作続けて彼の作品を見てしまった。

トレーラー。