英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画

映画 Yes, God, Yes を家で見た。ナタリア・ダイアー『イェス、ゴッド、イェス』

今、教会については、感染者の増加に伴って室内の集会が禁止になるというロックダウン中より厳しい状況にある。 それでも、近隣のいくつかの教会は顧問弁護士の言質を取った上、州のオーダーが憲法違反であることは明らかだとして、責任の所在を明確にして(…

映画 House of Hummingbird (2018) を家で見た。『はちどり』全米公開

主演のウニちゃんの体の通りの良さに驚嘆。 彼女にとって感覚をすみずみまで行き渡らせることができるのは指先だけではない。『ドライブウェイズ』に続き、とても文法の正確な作品。クリシェだらけという意味ではなくて、この動詞にはあの形容詞の組み合わせ…

映画 Irresistible を見た。ジョン・スチュワート × スティーヴ・カレル『イレジスティブル』

期待のPlan B作品だったが駄作。2020年にタイムリーというだけ。 赤と青のステロタイプや、キャンペーンのチームがどういうものなのかが垣間見られる面白さは少し。種明かしを見れば演出かとは思うけど、本筋の外で出てくる街の人たちがいちいちわざとらしく…

映画 My Darling Vivian を家で見た。ジョニー・キャッシュと『マイ・ダーリン・ヴィヴィアン』

ジョニー・キャッシュの、ジューン・カーターでないほうの妻、ヴィヴィアンの生涯を4人の娘たちが語る。 前田ハウスで話題の SXSW 2020 出品作だが、イベントが初めて中止になったため、オンラインプレミア。50年代、60年代のメンフィス、ロサンゼルスのバレ…

映画 Miss Juneteenth を家で見た。Channing Godfrey Peoplesの『ミス・ジューンティーンス』

155th aniversary of Juneteenthに。 奴隷解放宣言から実に2年半後の1865年、米国で奴隷制がオフィシャルに終焉を迎えた日である。 今週になって急に各地の自治体や企業がこの日を記念しようとPRを始め、私も初めて知ることになった。 近所の銀行からも「今…

映画 For They Know Not What They Do (2019) を家で見た。『フォア・ゼイ・ノウ・ノット・ワット・ゼイ・ドゥ 彼らは何をしているのか、わからずにいるのです』

引き続き、Pride Month。アトランタ、シアトルをはじめ、多数の映画祭で観客賞を受賞したDaniel G. Karslakeのドキュメンタリー。 原理主義的で強硬なプロチョイスの福音派やカトリックの家庭とLGBTIの子どもたちの葛藤。イエスが十字架の上から語られた慈悲…

映画 The Surrogate (2020) を家で見た。『ザ・サロゲート 代理母』

米連邦最高裁がLGBTIらの権利が保護される「歴史的判断」を示した日に。といっても、これはゲイカップルが代理母の助けを借りて子を授かる物語ではない。 生命倫理の講義シラバスに並ぶようなトピックスがてんこもり、さらに主人公が高学歴アフリカ系make a …

映画 Shirley を家で見た。エリザベス・モス is 『シャーリー』

見る者に気を遣わせる作品。というか、私が勝手に気にしたんだけど、時代が微妙に昔(60年代)なので、このストーリーラインでこの美術をあつらえなきゃいけないなんてつらいコストだな、って...。変態がいっぱいで全然好きではない。 ボーダーを超える表現…

いま改めて見たい映画 #BlackLivesMatter

昨日は全米で過去最大規模の抗議行動が行われた。うちの近所でも30名規模の連帯デモがいくつか。私は13THを見直し、付き合いのある黒人教会に特に連帯を示し、自分ができる中では最大のインパクトだと考えることをした。 ちなみにこの教会は本当にすばらしい…

映画 Tommaso を家で見た。ウィレム・デフォーのFound in translation『トマーゾ』

(元)依存症患者の心象風景を追った作品の中では今までに見た中で一番面白かった。 そもそも、Lost and found in translationの物語は、私が常に惹かれるテーマ。ローマに根を下ろしかけのアメリカ人デフォーが、イタリア語のレッスンを受け、英語話者のAA…

映画 Diana Kennedy: Nothing Fancy (2019) を家で見た。『ダイアナ・ケネディ:ナッシングファンシー』

コロナがすっかり過去の話になった。 もちろん実際は過去になってないのだが、この1週間で世間のサイキが一変した 路上に出ていくのに「集まるのは危ない」なんてまったく意識にのぼらなかった。「料理の文化人類学者」の称号にふさわしい、ダイアナ・ケネデ…

映画 Clementine (2019) を家で見た。『クレメンティーン』

東京では何の理由づけもなしに6/1に映画館が開くらしいが、LAはまだまだ...。 みちみちに座らなければ話もしないし問題ないと思うけど、感染者の座った椅子に時間をおいて腰掛けた人が感染したこともあるので。先日、初めて直接の知り合いが呼吸困難になって…

映画 Driveways (2019) を家で見た。ブライアン・デネヒーにSalute 『ドライブウェイズ』

折り目正しい文法でさらりと書かれた掌編。訥々と話す誰かと向き合うような、良い時間を過ごせた。亡き姉のゴミ屋敷を片付けにきた母子とおとなりの退役軍人の邂逅。 先月亡くなったブライアン・デネヒーが見る者に静かに別れを告げる。 (ところで、米国で…

映画 Spaceship Earth (2020) を家で見た。バイオスフィア2 is 『スペースシップ・アース 宇宙船地球号』

まさにこの2020年春に多方面の示唆に富みまくる、ニューエイジの顛末を追うドキュメンタリー。 再び、地元の映画館に投げ銭が入る配信プラットフォームで見る。このプロジェクトのことはうっすらとしか知らなかったので、概要を追えただけでも興味深かったが…

映画 Saint Frances (2019) を家で見た。アレックス・トンプソン監督『セント・フランシス』

ユニークでチャーミングな生理映画。よかった。映画館が閉鎖した週に見ようと思っていた作品。配信を購入すれば、特定の映画館をサポートできるというので、家で見た。 配信購入ページはこちら。地域制限がないとよいのですが。 https://saintfrances.vhx.tv…

外出禁止1か月、ひとりで『バベットの晩餐会』に出席する。Babette's Feast (1987)

州の外出禁止令が出てから早くも1か月。 あの週は映画館が閉鎖し、FedExで人数・時間制限が行われるようになり、ロンドン・ブリード市長の英断によっていきなりサンフランシスコがShelter in Houseを開始し、びっくりしているうちに連邦や市などあちこちから…

マイホーム、映画館が閉鎖に。

ついにロサンゼルスの映画館が閉鎖になった。 大統領の戦争引き起こしそうな無茶ぶりにビビり、「映画館に通える日常が続きますように」と祈ったのは1月のこと。 まったく予期しなかった理由で、しかも近所の映画館が例外なく閉まるというかつてない事態。 …

映画 Straight Up (2019) を見た。ジェイムズ・スウィーニーの『ストレートアップ』

いい映画。とても好き。 Well scripted. Well acted. Well tuned up. タイトルがWell said.全体的に生々しさよりもプラスチック感があるのに、とても自分ごとに感じた。 主人公のトッド君に私の友人の姿が重なったからかもしれない。ポン・ジュノ監督がアカ…

映画 Emma. (2020) を見た。アニャ・テイラー=ジョイ is 『エマ。』

少々調子に乗りすぎた部分もあったけれど、面白かった。 公開時に見たはずのグウィネス・パルトロー版の記憶が全くないのだが、テイラー=ジョイのイノセンス、ファニーフェイスのはまりぶりを見るに、たぶん、何の新鮮味もなかったのだろうな。彼女は、『サ…

映画 Portrait of a Lady on Fire を見た。2019 カンヌ・クィア・パルム『ポートレイト・オブ・ア・レディ・オン・ファイア』

英語字幕で鑑賞。 長いし、蛇足てんこもりだが、絵の美しい作品。最近読んだ、同じく肖像画家が主人公の村上春樹『騎士団長殺し』と、これも最近美術館で見たレンブラントの作品を重ねながら見た。 だって薄暗い台所のパン、チーズ、ワインが、まさにオラン…

映画 Ordinary Love (2019) を見た。レスリー・マンヴィル ♥ リーアム・ニーソン『オーディナリー・ラブ』

バレンタインムービー第2弾。 病めるときも手を携えて旅をする仲良し夫婦の物語。粋な気持ちのよい映画だった。子どもを亡くした後に離婚する夫婦、結構多いように思う。 その10年を乗り越えたふたりの次なる試練。この作品で描かれたクリニックは、ほぼ解脱…

映画 The Photograph (2020) を見た。ステラ・メギーの『フォトグラフ』

バレンタインデームービー第1弾(この連休中にもう1本見る予定)。 いわゆる退屈な映画を久しぶりに見た。嵐の日に大事な人たちと暖かいおうちでヌクヌクするところと、部下に辞職を告げられる上長のショックに共感したくらい。このレビューを読んで笑ってし…

映画 The Assistant を見た。キティ・グリーン × ジュリア・ガーナー『ジ・アシスタント』

あるニューヨークルーキーの1日を綴った不思議な佳品。ミネラルウォーターの封を切って冷蔵庫に入れるとか、詰まったコピー用紙を取り除くとか、彼女の手元は自分の手元かと思うくらい既視感でいっぱいなのに、人形の家をのぞき込んでいるかのような現実離れ…

映画 José (2018) を見た。クィア獅子賞受賞作『ホセ』のグアテマラ・ナウ

英語字幕で鑑賞。 2018年ベネチア国際映画祭クィア獅子賞受賞作。さすがにラストの突き放しには劇場内に Huh? という声が上がる。少なくとも、とても正直な作品だったと思います。やだなぁ、貧乏は...。 彼らの貧乏具合は、年代は違うものの、『ローマ』の青…

2020年アカデミー短編ドキュメンタリー映画賞ノミネート作5本を一気見した。

一気に見ると面白いことがいろいろあった。 まず、いろんな言語を一度に楽しめたこと(St. Louis Superman以外は全編ないしは一部分を英語字幕で鑑賞)。 それぞれの編集のしかたの違いが相対的に見えやすくなったこと。印象に残った順に。 ■ In The Absence…

映画 The Cave (2019) を見た。シリア空爆下の医療現場から『ザ・ケイヴ』

命がけの作品。事実、撮影中に4人もの関係者が命を落としたという。アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞はオバマ肝入りの『アメリカン・ファクトリー』が有力らしいけど、それよりもこの作品に受賞してほしい。少しでもたくさんの人に見てもらえるように。…

見に行かなかった2019年の映画作品のこと

映画について、「よりによって、なんで〇〇を見てないの?」と聞かれることがある。 フランチャイズ(『スター・ウォーズ』とか)や、アニメ(『アナ雪』とか)には、もともとあまり興味がないので、それ以外の2019年人気作を見に行かなかった理由をメモして…

映画 Les Misérables (2019) を見た。新『レ・ミゼラブル』

アカデミー国際長編映画賞ノミネート作。 フランス語講師のすすめで見る。といっても英語字幕をガン読みする。ユニークな作品。冒頭と宣伝美術の大上段と比べ、事件は何と小さな世界で起きていることよ。口の悪い人たちが怒鳴り合っているのに、Uncut Gemsと…

映画 Invisible Life / A Vida Invisível を見た。カンヌ「ある視点」賞『インビジブル・ライフ』

カリム・アイヌズ監督のカンヌ 2019「ある視点」部門大賞受賞作。 1950年代のブラジル。物語には突っ込みどころが多いが、画面の艶っぽさが魅力的な作品。Guidaが死んだことを聞いたEurídiceや父親が、せめて直前まで彼女と一緒にいた人たちに会いに行こうと…

映画 Just Mercy (2019) を見た。『黒い司法 0%からの奇跡』←orz

ロースクールに限らず全米の大学で課題図書として最も多く取り上げられているという Just Mercy: A Story of Justice and Redemption。 大坂選手と同じく、『ブラックパンサー』で「あの魅力的な悪役は誰?」と注目し始めたマイケル・B・ジョーダンが弁護士…