ニューヨークを舞台にしたライターの自叙伝が原作だと聞けば見ないわけにはいかない。
ひとりな大人たちを軽妙に描いたチャーミングな都会のおとぎ話。
カリフォルニアンとしては、雪が降りしきる窓の外に魂を奪われる。
図書館、「出張」先の公文書館、クダクダ好きな本に浸れそうなリーの寝室の描写も素敵。さらにネコつき。
これ、『カリフォルニア・タイプライター』の出演者たちが見たらよだれを垂らすのでは。
裁判の場面、リー・イズラエルの結審前の反省の弁、のはずが、「手紙の偽造にいそしんだ時代は輝いてたぜ私」の弁に耳を傾けながら、バツイチ同士出会い系サイトで出会い、さらに一緒に会社を始めた熟年カップルのことを思い浮かべた。
アメリカ人の彼女は、「勤め先の仕事が退屈で退屈で。起業にikigaiを求めている」と言った(実際、9時5時の間に新会社関連の相談がくる)。
日本人の彼が、生きがい生きがい言ってるんだろう。
確かに「生きがい」を英語で言いあらわそうと思えばいろいろ考えられるけど、一言では無理だな。
ツナミ、カローシ、カイゼンに続き英語になるか。
メモ、この映画で知って好きになった役者さん、ドリー・ウェルズ Dolly Wells。
リーの親友を演じたリチャード・E・グラントが最高。
原作。
トレーラー。