ううむ、これはウザい映画。
年初、日本語学習者に「ウザい、って怖いよ」と言われて、確かに汚いだけでなく冷たい言葉だな、ってハッとして使うのやめようと決めたのだが、今年見た最後の作品にしてウザいとしか言いようがないです。
『マネーショート』では機能していたマッケイの紙芝居方式だが、たったの2度目にして飽きたなあコレ、と思った。
権力なるものだけでなく、ワイオミングの電気工からViceに這い上がったアメリカ人物語としてものすごく興味深い題材なんだけどね...
ちなみに本作では、さらにViceの糸を引いていたのは連れ合いのリンだった、という解釈でした。
ひとつだけ、ここで描かれた中で親身に恐ろしかったのはウソの毒素の強さです。
『ビューティフル・ボーイ』でも思ったけど、ウソはスケールの大小に関わらず、核爆弾以上にはるか遠くにいる生き物のDNAの根底まで傷つけてしまう。ジワジワと、何百年にもわたって。
ウソをつかないこと。ウソにだまされないこと。ウソをつかせようとするあらゆるバイスに近づかないこと。
コンディとパウエルがSNLっぽくて笑いそうになった。
コメディだから笑っていいんだけど、そっち方向じゃないでしょ。
サム・ロックウェルはなかなか面白いinterpretationだったと思う。
エイミー・アダムスの若干イッてる闇の支配者の目力も説得力あり。
トレーラー。