素敵なザ・クリスマス(キリストのミサね)映画。
2人の旅のゴールは家族で過ごすクリスマス。
早速、「ショパニスク」Don Shirleyの音楽を聞いています。残念ながらショパンの演奏は見つかりませんが...
秋になり賞狙いの実話ベースモノに食傷気味でしたが、2人の友人同士の設定を借りた"true story"はとっても楽しかった。
たくさん笑ってちょっと泣いた。
ヴィゴ・モーテンセン、めちゃめちゃいいな。
お約束いっぱいの脚本もいい。すごーーくいい。
伏線が張られた瞬間にどう回収されるか想像がつくのだけれど、その帰結はどれも垂直に胸に入ってきた。
イタリア語もショパンも石もお連れ合いへの手紙も...。
(特にイタリア語でトニーを引き止め、昇進のオファーを出すところは好き。トニーじゃなくても、ピアニストを守ってあげたい気になる)
警察の2度使いだって、ああ今回はGood newsなんだろうなあ、って分かるんだけど、それがまたホントに幸せなのよ。
最後の「ドアをノックしたのは質屋だった」もお約束中のお約束!!!
観客みんなで「あれ、ちっちゃ」と拍子抜け。
実にラブリー!!!
ベタの快楽に肩まで浸かりました。
もちろん、アメリカロードムービーファンにはたまらない仕掛けもたっぷり。
偽善が何層にも入り組んでいる深南部、私はこの物語の20年ほど後にあの地に暮らしました。
人種だけでなくクラスの違いもあったりして、この物語の象徴であるグリーン・ブックがなくても(レストランやトイレが分けられていたような時代と場所の設定がなくても)お話として十分に機能したんじゃないかと思った。1人の他人という未知との遭遇。
ここに描かれたある友情と、その間に可視化されたcourageとdignityに感謝。
クリスマスにはすべての人に共に過ごす誰かが与えられますように...。
(11/18/2018 追記)
礼拝に行く道すがらこの映画のシーンを反芻していたら、ゴスペルの準備としての酒というメタファーがあったことに気づいた。
物語が進むにつれ、
手酌独り飲み > さし飲み > 最後はワインを持参して家族宴会
にグレードアップしているのだ!!
イエスが最初に起こした奇跡。
それは、婚礼のために水を上等のワインに変えたこと。
つまり、彼は伝道の始まりに、私たちとの結婚・私たちと神との祝宴の準備をしてくれたのでした。
ハレルヤ。
(2/24/2019追記)
気に入った作品が栄冠を勝ち取ったわけですが、いろいろあっていろいろあった今となっては微妙な気分です。
ちょっとイラっとしてる評者たちの言葉を。
(Oscar goes to Green Book.) And not for depictions of race in the movies. - Wesley Morris
Congratulations to “Driving Miss Daisy” for being the first movie to win best picture, twice. - Aisha Harris
トレーラー。美術もカッコいい。最後のシーンをもう一度見たいから、ストリーミング始まったら買う。
ちなみに、「木枯らしのエチュード」はこのイタリアのピアニストのが一番好きです。今のところ。
あとは、真打キーシン。