面白かった。最近見た作品の中では久しぶりに時間を忘れた。
『ブラック・クランズマン』や『ゲット・アウト』、『ホワイト・ボイス』にも描かれた、アメリカ社会の入れ子構造の差別を切って見せてくれるのだが、本筋よりもブラックPhDファミリーの描写のほうに惹かれた。
さりげないセリフで家族の過去を想像させるロレイン、THIS IS USのランダル演じるクリフが超いい。
個人的な趣味だが、エージェントや出版人の羽目の外し方はもう少し抑え目で見たかった。タイトル変更のあたりなどはやり過ぎてリズムが崩れたと思う。
「黒人役」の横ピースからスタジオを引きで見せるラストがしゃれすぎ。
近くの座席のおじいさんが、視力のせいか、読む速度が追いつかないのか、スマホのテキスト、著書献本のカードが写ったときにWhat's that said?と尋ねていた。どちらも見逃しても問題ない内容だったし、映画はだいたい重要情報を文字に依存しない作りになってると思うけど、劇場でそういうブロックを経験する人もいることを知った。
平日14ドルで鑑賞。
原作。
トレーラー。