英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

イタリア語

映画 Ferrari を見た。マイケル・マン x アダム・ドライバー『フェラーリ』

大変に血湧き肉躍った。お仕事ものは鉄板。 レースシーンも最高にゴージャス。 何かのインタビュー記事で読んだあるエンジニアの言葉「なぜ車がスピードを出せるか知っているか? ブレーキがついているからだ」が頭の中を何度も去来した。ミッレミリアに終止…

映画 The Lost Daughter を見た。マギー・ジレンホール × オリヴィア・コールマン『ロスト・ドーター』

オリヴィア・コールマンのartsを味わう作品。意識の流れの書き込みが素晴らしい。 ニーナまわりの人々への屈託、映画館で沸いた怒りからダンパで超笑顔になるところまで矛盾がない。平気な顔で良くないことをしても狂気は感じない。(私の趣味としてサイコパ…

映画 House of Gucci を見た。リドリー・スコット『ハウス・オブ・グッチ』

もとの話はドラマチックなのに、この退屈さはなんなのだ...。 本作の肝は殺人の動機の仮説を提示することのはずだが、そこの語りが弱すぎる。 一番印象に残ったのが最後の史実のキャプションなんですけど。伝記・回想記好きだから思うのかもしれないけど、実…

映画 Call Me by Your name を見た。『君の名前で僕を呼んで』

注:ネタバレあります。 レビュワーたちの熱心な賞賛を集め、今年一番の呼び声も高い。 昨年の『ムーンライト』の静かな熱狂にも似た迎えられ方をしている作品。で、誰か言うだろうな〜と思っていたら、Fresh AirのDavid Edelsteinが早速かましてくれました…

ドイツ語の伽藍をめぐる

今年は除夜の鐘ならぬ、花火の音を聞きながら、独訳稿を校正していました泣「ドイツ語」にいかなる印象をもつか言い表した言葉で非常に共感をおぼえたものが2つあります。 完全な引用ではないですがご容赦ください。ドイツ文学者の池内紀氏が、マンの『魔の…