英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

スペイン語

映画 Problemista を見た。フリオ・トレス『プロブレミスタ』

米国就労ビザの理不尽はよく知るところなので、そこに興味を惹かれて見た。 もちろんトレス自身の身近な物語でもあるのだろうけど、作品の中ではビザスポンサーのごたごた自体はアレハンドロをエリザベスから去らせないための物語の障害にすぎない。面白かっ…

映画 She Came to Me を見た。『シー・ケイム・トゥ・ミー』

いやこれおかしいって。 この面子でロマコメだって言われたら、アン・ハサウェイがヒロインなのかな、って思うやん。 彼女完全不要。それどころか、ユニークな美貌が絵的にも邪魔。 ハサウェイは「観客が嫌いな俳優」に名前がのぼりがちだけど、なんでこんな…

映画 Barbie を見た。『バービー』と『Tiny Shoulders: Rethinking Barbie』

昨年のホリデーシーズンから続く異次元の広告投下量に若干白けていたのだが、ベン・シャピーロが「全編wokeのゴミタメ」とキレ散らかしていたので(ガーウィグ作品をあえて見に行っただけでも誠実だと思うが)、見る前から「やってくれたね!」と喝采を送っ…

映画 A Man Called Otto を見た。トム・ハンクス is 『オットーという男』

トム・ハンクスが4回自死をはかって連れ合いの霊(だよね)に阻止される話。 甘々脚本だけど、charming enoughなファンタジーだった。 マリソル(Mariana Treviño)がとても良かったが、彼女が喋るたびに後ろの観客が鼻をフガフガさせながら爆笑するものだか…

映画 Emily the Criminal を見た。『エミリー・ザ・クリミナル』

大変面白かった。 久しぶりに劇場で拍手が起こるのを聞いた。冒頭、オーブリーの小鼻芸で一気につかまれ、シュールなエンディングまでもう「知ってる」風景ばかりで...。 エミリーもユセフもすぐ隣りにいるんだよね。モチーフになっているのがどう見ても割に…

映画 Madres paralelas/Parallel Mothers を見た。『パラレル・マザーズ』

この映画がクィア・ライオンにノミネートされた(カテゴライズされた)のは疑問。 ハリウッドで評価が高いのも疑問。 たまたま数人マイナーな性的指向の人が出てきたものの、あくまで血縁の妙をテーマにして失敗した作品としか思えなかった。脚本が非常に粗…

映画 Ich bin dein Mensch (I'm Your Man) を家で見た。『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』

適度にチープでグー。人間。それは祈るもの。そして、人をとことん知り尽くす、というのは、聖書でいうところの神に近づくことなのだなと。相手を幸せにするために存在しているけど(それゆえ)求められても"Es ist kein guter Moment"と取り合わないところ…

映画 Language Lessons を見た。ナタリー・モラレスの『ランゲージ・レッスン』

この題名は見に行かないわけにはいかない。 パンデミック・フレンドリーな佳作だった。カリニョもアダムもマチュアで素敵。「あなたが思うところの私ってどんな人なの?」はい、私も男に殴られたんだ...とまず思わされたよ。 実際、日本の会社員時代、自宅ト…

映画 SUMMERTIME (2021) を見た。詠う天使の街『サマータイム』

詩で綴るLAダウンタウンの西側地区。大変dopeでよかった。 書いてパフォームするのが、アマンダ・ゴーマぢおンを含むアンジェリーノの詩のスタイル。 多面体のこの町の中でも「知っている」と思えるシーンがいくつかあった。『エイス・グレード』と同様、原…

映画 In the Heights を見た。『イン・ザ・ハイツ』

なぜAfro-Latinxがいないことにされてる?との論争ひとしきり、さめた目で鑑賞。 楽しかった。 よくこの長さで押し切った。マーケティングのプロセスにパンデミックが影響した? プロットは少々理屈っぽい。イン・ザ・ハイツ(字幕版)アンソニー・ラモスAmazo…

映画 Lucky を見た。ハリー・ディーン・スタントン is『ラッキー』

注:ネタバレあります。 スタントンの遺作。 実は彼が2週間前に亡くなったことを知らずに観に行った。 「彼がオスカーの舞台に上がるところ見たいな〜」なんて思いめぐらしながらノンビリ帰ってきて、今、彼のプロフィールを見てアングリ愕然。100歳の壁は…