英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Anatomy of a Fall / Anatomie d'une chute を見た。2023 パルムドール & パルムドッグ『落下の解剖学』

ちょっと長く感じるが、ユニークで面白かった。
フランスの子どものライツの守り方が興味深い。

トリエ監督はサンドラに周囲の人物とは異なる言語を話させることにこだわったらしいが......結局、法廷での証言、子どもとのやりとりに配慮を得られない程度にはフランス語もできるわけで、半端な設定だったと思う。

言葉の精度が肝になる法廷で、なし崩しに検事と彼女が別の言語で応酬し合い始めたのは、映画的快楽はあったが、なかなか無茶だった。
通訳さんの扱いもひどいし、記録も大変だろうなと。
それとも多言語話者が多い地域の法廷では実際にあることなのだろうか。

私がデポジションで通訳士をつけてもらったときは、弁護士から「あなたは英語がわかるようですが、絶対にあなたからは答えないでください」って念押しされたしそれが当然だと思ったけど。

検察側と弁護側のガウンの色が黒と赤に分かれているのはバトル感あるね。

平日マチネ、14ドルで鑑賞。

トレーラー。