英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Novitiate を見た。カトリックという名の宗教について。『クローズド・ガーデン』

29年ぶりなのに、せっかくホームだったのに…。アンジェリーノのガッカリな夜である。
Kershawはちゃんとおさえたけどね。
(ちなみに「カーショー」では絶対に通じません。Crucialのaにアクセントを置いた音に近い)
野球はやっぱりピッチャーだなァ。 ←分かったようなことを言ってみた。

クリスチャンにとって、他人様の神への道はとても興味があるもの。
この映画も、testimonialsを聞くつもりで見た。
物語も人物もひとつも魅力がなく、多少「カトリック教」について知ることができたのみ。
「ホントに結婚式やるんだ…」とかね。
教皇という人間の存在がある時点で、カトリックは私の知るクリスチャニティとはほど遠いものとは思っていたが、やはり全く別の「宗教」であることがよく分かった。
あくまで本作で描かれた修道院についてではあるが、全く聖書的ではない。むしろジーザスの教えの真逆を行っている。

この教えはあの修道院のどこに?

人をさばくな。自分がさばかれないためである。(マタイ7:1)

律法を根拠に他人をさばく人たちに向かって「アホか。あんたらも人のこと言われへんやろ」と一喝したのがジーザスである。
「xxをしてはいけない」が存在しないのが聖書の約束。
ルールで縛られたり監視されたりしなくとも、ジーザスの犠牲によって自分が救われたと知れば、ドラッグ、姦淫、あらゆる世のけがれには自然と近づきたくなくなるものなのだ。

それなのにここの修道院は戒律だらけ、その遵守を求めるマザーは暴力的ですらある。
喋ってはいけない時間のために手話を学ぶとか、素になって考えればシュール過ぎるでしょう。
うわべだけ、本質がない。

もっと重大なのは、ジーザスが「あんたに罪はない。生きよ。オレが代わりにいけにえになる!」と言って死んだ、という福音のエッセンスが全く生きてないこと!
戒律があるので、当然それを守れない人間が常に罪責感を抱えることになる。

人間を罪責感から解放したのがジーザスなのに、何やってんだか。

そして、偽善、罪責感を抱えた女性たちであるゆえに、本作で描かれた肉的な迷いは余計に汚い。
普通に何も知らない人たちが肉的に求め合うのは自然に思えるのに、この人たちの場合、「私はけがれているぅ、苦しい、神様たすけて〜」と言いながら肉欲に走るんで、ほんとに虫酸が走ります。
ジーザスにもっかい死ね、と言ってるのと同じです。

同じ聖書を読んでいながら、どうしてこんなに別モノなのだろう…

この本で、瀬戸内寂聴さんが、源氏物語の中で出家していった女性たちに言及していて瞠目した。
源氏に振り回されて痛い目にあった女性たちが、出家したとたんにすっと背筋が伸びて源氏を見下ろすようになると。なるほど、俗を捨てるとは、俗から自由になり、俗をまるで神のように笑って見下ろせるようになるということ。復讐としての出家。

また、修道院や仏門に入ることに関して、私は寂聴さんのこの「経験してから決断したほうが清浄」に賛成ですね。
「自分は聖人である」と宣言してコソコソと俗に走ると、罪が大きくなってしまうから。
このあたりが人間の限界ではないでしょうか。

お釈迦さまは、出家者にセックスをするなと教えられていますが、全く、性を知らない人は、どこか片よっていて、偏屈なところがあります。
お釈迦さまは自身はさんざん、女と戯れたあげくの出家ですから、あんなものつまらんといえますが、全然知らない人間に味わわせないでつまらんというのはどうでしょうか。
やっぱり、一応は知らしめてから、その虚しさをといた方が解り易いし、その上で、虚しいと感じた人間だけが出家したら、もっと仏教界は清浄になるのではないかと思います。
瀬戸内寂聴/晴美『わが性と生』より

キリストを着ると、世間にいながらにして神殿に入れる(正確には神殿になる)んだけどねー。
ちなみに、一番Kindle化してほしい本である。著者が複数いるから難しいのかなあ...

LA郡図書館で借りて読んだ本。出家プロセスがめちゃくちゃ面白い。
尼さんにも様々な肉欲解脱レベルがあるようだ。
関係ないが、「自分が名器だと言ってはばからない女性」というのが妙に記憶に残った。
どんな状況であれ、性豪自慢って一番イタイよね。

聖書入門を尋ねられたらいつもすすめている、カトリック教徒とカルヴァン派の2人が語る聖書。
これ読んでビックリしたのは中村氏が「神様信じてない」と言ってること。
「神様信じてなくても教徒でいられる」って、超宗教。少なくとも、キリスト者じゃないわ。
(それがダメとさばいてるんではありません、もちろん。佐藤氏は彼女を愛の人と賞賛しています。)

トレーラー。