英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。Python、Ruby、JavaScript、神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Snowden を見た。オリバー・ストーン監督「スノーデン」

まーまー面白かった。
先週のキャプテンSullyとはまた違った角度のアメリカ物語。

CIAが宇宙機動隊の基地みたいで、もう少しリアル「っぽい」セットにできなかったの?と思うところ多々、ドイツで撮影したなら仕方ないのか。

事前にきな臭い話をいろいろ聞いていて「それこそ観客がセンサーの対象になるような危ない映画なのか?」と勝手に思っていたところ、普通に全米公開され、ジョセフ以外にも有名な俳優さんいっぱい出てるのを見て安心した。あー、でも自動券売機+カードでチケット買ったわ。「わざわざ金払ってスノーデン見に行った人」データに格納されてしまいました。

私はこのスキャンダルの随分前から、PCのカメラをステッカーでふさいでいる。
あがきでしかないし、劇中で出て来たように普段開きっぱなしにすることはまずないのだけど、自分の作業中のアホ面がネットに漂う確率を下げるためである。
リアル知人のつながったFBは放置3年以上、他のSNSには知人ゼロ、写真やリアルな「今何してる?」をネット上に送り出したことは一度もない。(本作中、シェイリーン・ウッドリーに「それって存在してないのと同じっす」と言われてしまいました)
メールには宛先以外の人に見られたらまずいことは書かない。これはサベイランスやソニーピクチャーズ漏洩事件を引っぱり出すまでもなく、伸びたスレッドの転送の転送で悪口が本人に飛んだりすることが実際に起きるから。

そういう私でも、GoogleやEvernoteを使うのを止めようとは思わない。
アメリカ人全般がそうで、あんまりこのスキャンダルに怒ったり、不買が盛り上がったりということはない気がする。
多少のリスクよりも、便利さを優先してクレジットカードを使いまくるように、
最初から「タダだけど、まータダじゃすまないよね」と知りつつ、使ってるところがある。
その意味では、有料不倫サイトのアカウント流出は気の毒だった。「有料アカウントのデータは保存されません」なんていう虚言を、どうして信じられたの?としか思えないけど。

政府が「もう個人情報集めませんから」と言ったって、本当のところは分からないというのも、怒っても追求しても仕方ないと思う理由かもしれない。
インターネッツはそういうもの、として私は前述のような最低限のルールのもとで相変わらずGoogle使いまくると思う。
最近はGoogle sheetがないと生きていけない体になった。

あと、サイバー空間は意外とその人にとって最も大事なことは知らなかったりするのだ。
NYTにこんなコラムもあった。
The Internet Thinks I’m Still Pregnant

まだまだカード嫌いの日本も、サイバージャイアンツの横暴に対してはアメリカよりもかなりナイーブに見える。
政府のサイトでも無料GA入れたりしてるし(お人好し!)、LINEも誰も止めないし。

先日、民主党全国大会に興奮した私だが、本作にはオバマ、ヒラリーがスノーデンを敵視する発言が出てきて、選挙前にヤ〜な感じに。
もちろん「国家」としては彼を擁護するわけにはいかないのですけどね。

最後に出てきたスノーデン(本人)は妙に芝居慣れしていて若干引いたわ。
今はモスクワで明日の心配をせず、ガールフレンドも来てくれて、わりと幸せに暮らしているらしい。
でもいつか、ドサクサにまぎれてでもまたこの地を踏めるといいなと思う。だって彼、アメリカンヒーローだから。

原作はこちら。ある仕事人の物語としてめちゃくちゃ面白い。やっぱりキングの言うとおり、「仕事モノは鉄板」

劇中、撮影されているドキュメンタリーCitizenfour「シチズンフォー スノーデンの暴露」は、アカデミー賞ドキュメンタリー映画賞受賞作。
さらにその「ガーディアン」の報道はピューリッツァ賞受賞。
政権べったりの日本の報道だったら… そもそも報じないか… もっとそもそも、日本の中枢にビッグデータをさばくインテリジェンスが存在するとは到底思えない。