"She/He knows what she/he's doing."
アメリカに来て気になるようになった言い回し。
法制度的に言えば、know what they do は成年、Know not what they do で、責任能力を問えない、たとえば性的同意の主張も有効とされず庇護の対象になるのが未成年(マイナー)だ。
だいたいは「あの人は大人なんだから」みたいな文脈で聞くことが多いと思う。
最近だと、ティーンの自称ボーイフレンドに振り回されて身を持ち崩している(ように見える)女性の噂話になったとき。
"She is 26. She knows what she's doing" と誰かが言った。
こういう、単純に「分かってやってんだから」という使われ方のほかに、オートノミーの有無がニュアンスに含まれていると感じることがある。
乱暴な例だけれども、日本の女優さんとハリウッドの女優さんなら、ハリウッドのほうが"knowing what she's doing"だ。日本の女優さんが会見やインタビューであたりさわりのないことを言い、スポンサーの宣伝をし、どうもおかざり感、言わされ感があるのと比べると、ハリウッドでは自分の意思で自分の仕事を選び、自分の言葉で発言をしているという印象がある。
聖書の有名な箇所、十字架につけられたJesusの言葉に、このアイデアの一端になっているのではと思われる一文がある。
Jesus said, "Father, forgive them, for they do not know what they are doing." (Luke 23:34)
そのとき、イエスはこう言われた。「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でよくわからないのです。(ルカ 23:34)
「神を知ること」は、なにか科学で説明できない、感情に訴えられるような、モワーンとした体験を想像する人も多いと思う。
しかし、実際聖書を学んで分かったのは、「神を知る」とは理性の働きで、人さまに対しても明快に説明できるということだ。
"knowing what I'm doing"とは、神が自分に与えられた志を「感じている」のでなく、「理解している」ことなんじゃないかと、今日の礼拝で考えた。
どこの教会へ行っても、タブレットやモバイルで聖書を参照する人が増えた。
ちょっと前までは、「メールチェックしてると思われたらパスターに失礼だし」っていう遠慮もあったりしたのだけど。
これは日英バイリンガルの人が皆言うことだけど、英語のほうが理解しやすいことも多い。
(逆に、日本語訳のほうが原語に近いこともある)
今年はヘブライ語とギリシャ語で読み始めようとしている。
<付録>
日本でKnowing what she's doingだと思う女性
聖子ちゃん(彼女はほんとにプロフェッショナル。ディナーショー行ってみたい...)
宝塚出身の俳優さんたち
小池栄子氏(昔、「M-1グランプリ」の司会をされているのを見て、頭の回転が速いなと思った。あと朝ドラ「こころ」での姉さん役がよかった)
檀蜜氏(フェミニストをばかにした発言をしているのが私は気に食わないけど、少なくとも何を言ってるのか分かって言っている)
吉永さゆり氏(原爆の朗読活動ゆえだろうか...)
近場のKnowing what she's doingな出来事
ダンスクラブで、ポッチャリ女性が I DON'T SWEAT I SPARKLE と書かれたTシャツを着てガンガン踊っていた。
ゼイゼイ言いながら滝のように汗を流しているのだがチャーミングだった。
ガリガリに乾いた人がそのシャツを着ても面白くもなんともないわけで、
She know what she's doing.
日本はなれて随分経つので私の知ってる方々リストは古いかもしれない...
が、Knowing what she's doingな人というのは息長く活躍できる方が多いと思う。