英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 A Ghost Story を見た。これ、あかんやつ。『ア・ゴースト・ストーリー』

ヒトの成仏を美し目に描く。。。

これは超まずい作品。表現の文学っぽさ、斬新さに紛れたこの物語を受け入れるのは危険。
ハリウッドはニューエイジャーが牛耳っているとは言うけれど、私は無意味な陰謀論が嫌いだし、たまーに「神はいねえ」とか言い出す映画があってもそもそも観に行かないので、気にしていなかった。

しかし、映画館で本作のトレーラーを何度か目にして「くっだらなそう…、しかもセクハラ野郎が主演…」と思っていたのにもかかわらず観に行ってしまったのは、Ebertが4点満点をつけていたからである。

全く同じきっかけで観に行ってしまい、さらに中身も似通っている『パーソナル・ショッパー』も首をかしげるほど高評価だったし、Ebertの執筆陣はスーパーナチュラルが好きなのね〜、では済まないかもしれない。
ニューエイジ傾倒は影響力甚大な場所に陣取っていると思ったほうがよさそうだ。
今後はいくら4点満点でも、どれだけトマトが赤くても、直感で「あかんやつ」と思ったら投げ銭しないこと!

(追記、同じ死後の世界でも、Coco 『リメンバー・ミー』は大切な作品になりました。面目ない。)

幸い?ほとんどアフレックの顔は見ないで済む。
冒頭、ルーニーが家具を庭先に引っ張り出すところなど、ちょっと刺激的ではあった。
が、彼女がパイをむさぼる「ハクのおにぎり」シーンの超長回しで、ないわ〜と思ってしまい、後は全然乗れなかった。

この映画を見て個人的に確認したのは、私が映画に求めているのは「話しことば」だということ。
その意味でも本作は私向けではなかった。
本作にはほとんど人間同士の会話がないので、中盤の無神論者のオッサンの独演をちょっとおもろいと思ってしまったし、その違和感から妙に印象にも残ってしまった。

(NYTのレビューは、そのオッサンに対し「うっさい、そんなこと分かっとるわ、ボケ」と罵倒しつつ、彼を配置したことによる作品効果を語ってます。)
https://www.nytimes.com/2017/07/05/movies/review-a-ghost-story.html

スーパーナチュラルといえば、日本で、聖書でいうところの「偽預言者」にだまされて命を縮める有名人が後を絶たなくて、本当にサタンに対して憤っている。だまされた人たちは去り際に「だまされた」とも言わない。意地なのか、本当に気づいていないのか。その怪しい治療を選ぶことで一体誰がトクしているのか、考えようよ...
最近亡くなられたブログの方とか、ミッション系大学を卒業しているのに、真実につながる機会はなかったのだろうか。

ウチの教会の場合、健康問題を相談するとまず、「保険はあるのか?」と聞かれる。
あるなら、医者にかかれ、と言われる。当然だ。
保険がなければ(そういうイリーガル状態の人はまだまだいます)、社会的補助を求められる機関に紹介する。事務仕事に長けた人が代わりに方々に問い合わせしたりもする。
兄弟姉妹に数人ドクターがいるので、まずは簡単なカウンセリングをすることもある。

アメリカは医療費が高額すぎ…という報道をよく見聞きすると思うが、実際のところ、いろいろとセーフティネットがあって「それなりに、なんとかなる」というのが実感である。個人的には、神様に借金さえしなければ、一生地上で借金を負うことになったとしても全く恐くない。
キリストの打ち傷によって既に癒された(第1ペテロ2:24)ことをかたく信じ、その神の栄光を表すために行動し、周りも超現実的に助けるわけである。
要はフツーの闘病なのだが... 金持ちは素直にフツーの闘病がしにくいことがあるようだ。ジョブズもそうでしたね。
富んでいる者が神の国にはいるよりは、ラクダが針の穴を通る方が、もっとやさしい、のです。

帰り道、ラジオで「Rotten Tomatoesの功罪」をトピックにした討論番組が流れていたのは奇遇だった。

トレーラー。ね、しょもなさそうでしょ?

<関連作品>
お化けがオスカーを取ってしまった作品: 映画 Manchester by the Sea を見た。
ルーニー・マラが、いなくてもいい役で出演: 映画 Lion を見た。