英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 A Real Pain を見た。ジェシー・アイゼンバーグ x キーラン・カルキン『リアル・ペイン 心の旅』

すっごく面白かったし好き。もう11月だが私の今年のベストかも。
ユダヤ系アメリカ人がオリジンを探る旅(収容所含む)といういかにもハリウッド・フェイバリットな筋書きではあるが、緊張の匙加減が絶妙な市井のいいひとアンサンブル、ショパンの国の歴史探訪、と私の好物の詰め合わせだった。

ツアー仲間の一員の目線でベンジに振り回されていたら、選挙後に拡散されていた英国の店舗看板"All Americans must be accompanied by an adult"のジョーク(いや、ジョークではないのだが)が重なって見えた。
このひと、こういうおちょくりの対象としてのAmericanの表象そのものだなーと思って。
寛容で温かい、でも口が先にきてお調子者で構ってもらいたがりのドラマクイーンで前しか見てないのが時にウザいガイズ。行くところに行けばADHDやエンパスなどと呼ばれるかもしれない。
で、祖母宅の隣人など、アメリカ人ではない人にどちらかというとあっさりいなされるところが物語として洗練されていた。

今年、ヨーロッパの某史跡のツアーに参加したとき、ガイドさんにどこから来たのかと聞かれてLAと答えたら「おお、Americanが来ることは滅多にない。今日がそのレアな貴重な日だったとは」と言われた。テクニカルにはAmericanではないです、と私は訂正しなかった。なんなら少し嬉しかったかもしれない。
でもこれからはどうかな。いろいろな意味でAmericanには持ち堪えてほしいし、サンクチュアリ州に住まわせてもらっている私もできることをする所存だけれど。

帰り、交差点にFree Palestineとチョーク書きしてあった。マジで頼む。リアルな痛みを知るあなた方だからこそ。ホワイトハウスの20人の有志とともに現大統領の最後っ屁に心から期待する。

ツアコン役の人、どこかで見たなー何の作品だっけなーとずっと考えていたのだが、『ホワイト・ロータス』で目の黄疸が気になってしかたなかったメインキャストだった。知的なサービス業っぷり、説得力があってよかったです。

14.25ドルで鑑賞。

【2025年追記】
Huluに降りてきた配信を繰り返し見ている。冒頭は飛ばしてツアー集合の場面から流すのだが、たいてい途中から見入って最後の空港まで通してしまう。ジェームズやエロージュの言葉選びはcourtecyの手本のようで「マネしたい!」と書きとっている。あのふたりは脚本と最終版のせりふが特に異なっていて、その異なるポイントがいちいちA-ha。製作過程で生まれたのであろうクリエイティブの瞬間がしのばれて熱い。

先日、ン十年ぶりに本場ユニバに遊びに行く機会があった。『ウィキッド』のプロモーション全開中であちこちグリ〜ン。
で、スタジオツアーに参加したら、何十回も見た『アポロ13』のミッションコントロールのセットが組まれたというスタジオのガワが見られて嬉しかった。
NASAからテキサス本部の本物の施設を使っていいよ、と申し出があったのだが、機材を設置する余地がなくて断念したとか。ガイドさんの決め台詞「NASAにspaceがないなんて皮肉だよね!」に誰も笑ってなくてかわいそうだった。
ところで2Dayチケットのほうが1Dayよりも安いという意味不明ぶり。一応BOGO的アイデア由来らしいが。

トレーラー。