英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 You Hurt My Feelings を見た。ニコール・ホロフセナー『地球は優しいウソでまわってる』

ごく浅漬けのコメディだが、同監督の『ある女流作家の罪と罰』や『セックス・アンド・マネー』に続き、設定の勝利で楽しく見た。
ニュースクールの創作クラスで、教員の著作を読んでいないどころかその存在さえろくに知らずに集まってきた学生たちに教えているマンハッタンのstruggling writer、ってワクワクが止まらない。

ベスの夫、妹、義弟もそれぞれ業績のフィードバックが瞬時に返ってくる職業についていて、客や身内からの度重なるダメ出しにめげてはもう引退するするサギを繰り返しつつ、自尊心を守ろうとするところに共感大。

息子(『モンタナ・ストーリー』『トゥ・レスリー』と最近ご縁の多いオーウェン・ティーグ)のプロットはあまりよくない。
両親に対して「僕より夫・妻が大事なんだ」といじける23歳はあり得ない。
保護者同士が時には子より互いを優先するくらい円満であることが、子の幸福を何よりも保証するのを知っていていい年。

回想記で成功してフィクションはいまいちな作家といえばエリザベス・ギルバート。
もちろん私が言ってるだけだが、この映画の出版エージェントのコメントにもあったように、先行の力強いノンフィクションがあるだけに、作り話だしなぁ...と思ってしまうの。

トレーラー。