英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

もの書く人びと

この国では、どこに行っても「ライティングクラス」が山ほどある。
創作学科を設置する大学も多い。
日本以上に「書きたい人はやたら多いが、読む人は少ない」印象がある。

Janetは大学の詩作クラスに籍をおいている。
「詩の書き方なんぞ大学で学ぶものなのだろうか」と私などは思うが、ある程度のことはシステマティックに体系化できるものと考えるのがアメリカ。
彼女はせっせと詩をつくり、クラスメイトと批評しあっている。
コンテストにも積極的に出品して楽しそうだ。

先日、コミュニティセンターへ寄ると、たまたま「出版のヒケツ」なるレクチャーが開かれていたのでのぞいてみた。
集まっていたのは40人ほど。
講師は雑学の本をものしたことがあるライターだ。

出版社への売り込みの方法、作品を拡散するアイデア、またネットで出版社を通さずに本を流通させることができる恩恵についてなど、興味深いトピックスが続いた。

質疑応答に入ると、皆がいかに真剣に自分の本を出したいと考えているかが分かり、おどろいた。
中でもおかしかったのは、売り込みの過程で、盗作されないためにはどうしたらよいか、熱心に聞く人が3人もいたこと。
講師は「いらぬ心配。まずは読まれないものと考えなさい」と一蹴。

それでも私は「読む人」と同じくらい「書く人」の話を聞くのが好きである。
といって、近い知人が書いたものを読みたいかというと、できれば避けて通りたい…
何しろ私は知り合いが不特定多数に向けて書いたものを読むのが苦手という理由で、SNSにログインしないのだ。