再びモンタナが舞台のスリラー。
寒々しくて絶品。
これまでも何度か書いたが、私は私有地というシステムを疑問に思っている。
本作は、土地を自分のもんにしたがった人間の罪の帰結の物語。
サンドラもその罪からは自由になれないでいる。
土地は地球のものよ。
神の、と言いたいところだが、冒頭から示唆されているように、聖書がアメリカ史の陣取りをよしとする思想に相当影響を与えているので...。
警察呼びたきゃ町に住めと言われる彼女を見て、居住移転の自由についても考えた。
人間の減っている日本でもよく議論になる、インフラのコスト削減のためにまとまって住もう問題。
ジェイムズ・リー・バークの原作 "Winter's Light"を収めた短編集。
この作家は、本作の主人公と同じくモンタナとルイジアナにベースを置いている。
トレーラー。