英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

お隣から聞こえてくるドラマ

深夜、お隣からマンガみたいな真っ最中の物音が聞こえてきた。
女性の声に、ベッドのギシギシと途中から床をバンバン叩くような音。
今の住まいでは半年ぶり2度目である。

勘弁してくれよーと思いながら、「引き下がれ、サタン」とイエスさまの言葉でサタンを追い払い(人さまのそういう音が聞こえるのって、いろいろな意味でいいことじゃないと思うので)、イヤホンで耳をふさいだ。
1時間近く続いただろうか...。随分頑張ってたと思う。

考えてみれば、親元を出てから、自宅や宿泊先にいながらにして人さまのそれが聞こえてしまった経験は何度もある。
しかも、ロサンゼルス(今回のとは別)の件以外は、ご本人の少なくとも1人を見知っているという微妙すぎる状況だ。

1度目の記憶、
東京は山手線の内側の木造アパートで。ここは壁が薄すぎて、仕方ないところがあった。
隣室の男性と東南アジア系の女性。
このときは私もまだ好奇心にあふれた若者だったので、壁に耳を付けました。おぞましい。
壁だけじゃなく、外からも聞こえたのでたぶん窓を開け放っていたのだろう。
住宅の密集した東京のこと、他の家の人もめっちゃ聞こえていたのではないか。
近所に子どもも多かったけど、親御さんは生きた心地がしなかったのでは。

一度など、2人がもめ始め、女性がドアの外に飛び出して「そんな汚いXXXなめられないよ!!!」と叫んだこともあった。
うちに彼が来ているときにも聞こえてきたことがあって、そのあまりの生々しさに彼は「...ビデオ?」と絶句していたものだ。

2度目の記憶、
ニューヨークの友人宅で。
友人のルームメイトの男性のガールフレンドが遊びに来て、紹介された。素敵なカップルだった。
で、お部屋に引っ込んだところで、めっちゃ聞こえてきた。
友人は無言だった。お互いに聞こえないふりをした。

3度目の記憶、
ロサンゼルスで。
これは同じ住宅ではなく、隣のアパートから。
さすがに普通に暮らす分には何も聞こえない程度の距離とつくりだったので、うちのアパート内では「あれはあえて外に聞かせてるんだろう」「女性はプロではないか」という意見で一致していた。

自分の在宅時だけでも昼夜問わず聞こえたので、相当の回数だったと思う。
プロを疑われるほど芝居がかってあっけらかんとしていたこともあって、次第に聞こえてきても気にならないBGMと化していった。
が、ある週末の昼間、うちの上階の住人がたまりかねてベランダから、"Shut Up!"と叫んだのを機に音はやみ、以降、ぱったりとなくなった。

4度目の記憶が昨晩である。
おしなべて、男性は声を出さないんだな~と学んでいる。

神さま、与えてくださった環境でこういうことが耳に入るのは、どんな意味があるのでしょうか...。