英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

小学校は英語授業ではなく多言語イマージョンを取り入れては?

今教わっているギリシャ語の先生のクラスにいるのは、大学の統計学教授と、10歳くらいのアフリカ系の少年。教授は自分のオリジンがギリシャなので言語について知りたい、昔、両親が喋っていたからウッスラ分かる、というこの街ではごくごく平凡な動機。

ちょっと聞いて驚いたのは少年のほうで、
「もっと英語をラクに喋れるようになりたいから」

?!?!

私は何度か聞き返したが間違いない。念のため、彼の母国語は英語である。
詳しく聞いてみると、彼は外国語学習を「母国語養成ギプス」のように考えていることが分かった。
「未知の言葉で喋る努力」という負荷をかけることで、英語に戻った時により自由に意識的に言葉を操れるのだと。
学校で中国語とラテン語(!)を習った経験があると言うから、学校の先生が教育方針としてそういう話をしているのかもしれない。

ていうか、公立校で中国語とラテン語を選択できるのだ!その教師がいるのだ!!!

以前、「英語のたくらみ、フランス語のたわむれ」の感想の中で、アメリカのミドルスクールが「脳のたいそう」として外国語教育を取り入れていることにふれたが、それをもっと言語寄りにしたアイデアである。

一応言っておくと、公立校にも非常にばらつきがあって、どの子にもラテン語にふれる機会があるわけではない。が、少なくとも私のまわりの子たちが通う学校には「外国語学習の選択肢」はあるようだ。両親日本人の子が「ラクしたい!」と日本語履修した結果、Fを取ってしまったり。

振り返って小学校で英語授業が始まるという日本、教えられるヒト、足りないよね?
迷走のにおいしかしないんだけど…
たぶん、ヘタに教えようとするより、セサミストリート見せるだけ〜とかがいいと思う。

そしてふと思い出したのが、英語だけでなく多言語を投げ合って遊ぶヒッポファミリークラブ。
これなら、メソッドが確立していて、特別専門家でなくても誰でもリードできるし、インタラクティブだし、半端に英語をやるより子どもの可能性が花開くと思う。
「なんだか、この音が好き!」「あっ、分かった!」の積み重ね。
実際、子どもたちはよく「相手の言いたいことは波で分かる」などと言っていた。
うん、絶対いい。特に「隣に別の言葉を喋る人がいる」という状況が圧倒的に少ない日本では、いいことづくめ!

少しだけヒッポの思い出を書く。トーキョーにいた頃、確か友人に誘われて行った。
もう大人だったので、テンション高く踊ったり挨拶したりするのにはすぐにはなじめなかったが、普通のおばさんが「今日はフランス語喋りたい気分」とか言いながら、美しい発音で話しかけてきたり、子どもたちがタイ語の歌を楽しそうに歌っていたりするのは、なかなか興味深いものがあった。

勉強だと思っていたこともあり、最初はインプット用の音声以外の語彙、文法は覚えられないよね?という疑問はあったけれど、たくさんの言葉のバイブスを体感するのが単純に面白い、と思うようになった。そして、メンバー家庭が各国からホームステイを受け入れていたので、外国のお客様が参加することも多かった。
多い時は週に数回あちこちのクラブに参加していたものだ。
(今は知らないが、会員である限り、毎日出席もOKだったのだ。特に東京はクラブが多くて恵まれていた)

うーむ、とはいえ、今のサイトが英語オシで宣伝しているのは仕方ないんだろうな。
子どもを微妙な英語教室に入れるより、ご家族でヒッポに参加してみてはどうでしょう。
https://www.lexhippo.gr.jp/