英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

50冊の先に何がある? 1冊目:These Happy Golden Years

2週間前、「1年間で英語の本を50冊読み上げよう」と決めました。
記念すべき第1冊目はローラの本。何度も日本語で読んだ上、児童書のカテゴリなのでちょっとズルなのですが、
「アメリカをつくったのは農民」というパイオニアの誇りがあふれ、
Fourth of Julyを望んで読むにはうってつけでした。

100年以上前のこと。
ローラはなぜアルマンゾとの結婚を決めたのか聞かれ、はっきりと答えます。
"I feel that we belong together."
これ、歌でもよく聞くフレーズですが、日本語ではどう訳せば美しいかな〜。

「1年で50冊」は、"Outliers"を読んで、友人たちと「1万時間の法則」について話していて、大野和基氏という方のコラムに行き当たったのがきっかけ。

目に見えない線を越える

英語で仕事をしている人は、朝から晩まで英語に接している。特に読む量は、一般の人と比べものにならない。英語ができて当たり前なのだ。英語をいくらやってもできない、と文句をたれている人は絶対量が明らかに少ない。東京外語大に通っているとき、「少なくとも年間50冊英語の本を読め」と言われた。純文学が望ましい。年間数冊の原書ではなく、年間50冊読むと何が起きるか、目に見えない線を越えることができるのである。あるところまで上達するには、スピードが必要である。ゆっくりやっていても身につかないのである。その見えない線を越えると何とも快適で、痛快で爽快な気持ちで、母語と同じように英語のまま普通にすらすら読めるようになる。

私も在米が長くなり、生活で頻出の語彙や言い回しは日々蓄積しているものの、大学入試のときから英語力が伸びている感じが全くありません。
「目に見えない線」を越えてみたいと思い、楽しくやってみることにしました。

「1年50冊」ってとてもいい目安です。
「多読」が提唱している「100万語」もほぼ同じだと思うのですが、キャッチーではありませんでした。
(100万語カウントするのが面倒くさい)

そして重要なのは大野氏も書いているように「スピード」です。
「1年」という期間に集中して読めば、何かが起きるかも?(もちろん起きるでしょう)と思うと楽しい。

いまおせっかいなことに、友人たちにも「一緒にやろうぜ!」と声をかけており、タンデムしようと思っています。
中には日本語、ドイツ語50冊に挑戦するアメリカ人も。

本好きの友人たちと、「何冊目は何読んだ?」と情報交換できれば、こんなに面白いことはありません。
さらに達成できなかった人は罰ゲームで、目標達成も鉄板です。

ついでに大野氏のコラムにこんな記述もあって軽く衝撃でした。

最近、フィギュア・スケートのコーチで有名なニコライ・モロゾフに英語でインタビューする機会があったが、彼はアメリカに来て2年くらいで普通に話せて聞けるようになったという。アメリカ人が早口で話してもちゃんと理解して、しっかり答えている。彼は日本人選手についてこう言っていた。「荒川静香さんのように金メダルを取っても、欧米では誰も知らないのは、英語を話さないからです。言葉の問題は想像以上に大きい。スポーツ選手が英語ができないのは、大きな壁になります。いくらスポーツができても国際舞台で活躍するには英語のインタビューを通訳なしで受けられるくらいにならないと誰も認めてくれません。もっと真剣に考えた方がいい」

http://www.globe-walkers.com/ohno/school/column055.html
(ジャーナリストさんなのに、投稿日を記入されてません。。。かなり古い記事かも)

というのは、英語教育をどうするかという件にかんがみて、「英語なんかできなくたって一芸に秀でれば注目してもらえる、一流には通訳がつくのだから」という言われ方がよくなされているからです。

もちろん、英語が目的になるのはおかしい。
でも一流こそ、英語ができないと勿体無いことになるわけですね。。。