トピック満載のインフォーマティブな快作。おもしろかった。
当然、半世紀後輩の遠泳スイマーを描いた『ナイアド』と比較しまくりながら見ることになった。
どちらもそれぞれの時代のしがらみに抗うシスターフッドの物語。
2作の背景や挑戦体制の違いで面白かったのは通信技術。
メッセージ・イン・ア・ボトルと電書バトだぜぇ。
マンハッタンでの凱旋パレードが空前の、そして今後も起こり得ない規模に盛り上がったのは、あの報道ゆえだと思った。
音声だけ。アップデートがいつ報じられるのかわからない。あの間。暗闇で怪談を聞くような。
生中継されていたら、どんなに編集をうまくやっても同じ感動は得られなかったのではないか。
それどころか、むしろ映像がある今のほうが「フェイクなのでは」と言われたり、実際に途中でズルしたのが発覚したり(実例あり)するのは興味深い。
(今日流れたトレーラーのひとつが、Fly Me to the Moon。アポロ計画の「バックアップ映像」を準備する、というシチュエーションコメディ...)
"トゥルーディ"・エダールとナイアドのチャレンジの間には90年近くの年月が横たわっているが、大勢が出迎えたゴールの場面で「彼女に触れるな!(記録が無効になるから)」という注意が同じだったのは不思議な気が。
もちろん娯楽作として創作エピソードも多く、うっかり感動しちゃった部分が事実なのかこれからチェックしていきたいのだが、お茶に毒を盛られた話は、そういう主張があったこと自体は本当らしく驚愕した。男の嫉妬ってやつは。
クラゲの群れを突破するシーン、すばらしいね!大スクリーンで見られてよかった。
平日マチネ、11.19ドルで鑑賞。
原作。
トレーラー。