まさにこの2020年春に多方面の示唆に富みまくる、ニューエイジの顛末を追うドキュメンタリー。
再び、地元の映画館に投げ銭が入る配信プラットフォームで見る。
このプロジェクトのことはうっすらとしか知らなかったので、概要を追えただけでも興味深かったが、いくつか面白いと思った点。
- 発起人のジョン・アレンとヒッピーな仲間たちが、演劇を活動の基盤としていたこと。ストリートプレイの稽古みたいなシーンもあり、なるほどこういうプラクティスをして突飛なことを想起するのだな、と。
- 地球上でエコシステムの密室実験を行うハードルの高さ。自然光しかない、誕生日ケーキを作るにも砂糖がないから工夫しないと〜と言いながら電気をバンバン使い、コンピュータや脱穀機はフル活用するという一貫性のなさ。外にはミッションコントロールも控えている。宇宙に投げ込まれるほうが、ある意味しっかり実験できるだろう。サスティナビリティが見えない。アーミッシュ生活したほうが早くね?と思ってしまう。
- おどろきの酸素力。スフィア内では安定させられなかった酸素を供給されて「力がみなぎるようだ!」とハイになるバイオスフィリアンたち。
- ケガをした1人が途中退場して病院に行き、帰りにコンピュータのパーツなどを運び入れたことをきっかけに、実験の妥当性に対する不信感が高まる。実は飛行機に乗っていた猿岩石のようだ...(古)。リアリティショーなんてそんなものよ。
- いきなり出てくるバノン。あのバノン。彼をダシにして資本家 vs. エコにまとめた最後は少々強引だったと思います。
バイオスフィリアンの紹介で、an ethnically diverse group というナレーションが入り、聞き間違いかと思い、巻き戻して二度見した。
トレーラー。
最近のバイオスフィア2。