トレーラーを見る限り、P!nkのWalk Me Homeという派手なBGMを使っていることもあり、はしゃいでる作品なんだろうなと思った。
タイトルも「私の好きなやつじゃない」シグナルをギンギンに発しているし。
が、Ebertが3.5/4をつけていたのと、『アメリカン・ハニー』のシャイア・ラブーフの別の役を見たいと思ったので行った。
まあ、やっぱりはしゃいでいた。
特にトレーニングのシーンとかね。
アル中のラブーフはアル中のままでしたが、良かったです。
かっこつけないたたずまいの彼が主人公だったから多少は抑えがきいた感じ。
おとぎ話とはいえ、エレノア(ダコタ・ジョンソン)の設定が拙い。
古い話で恐縮だが、キムタクの『エンジン』で堺雅人が演じた「頭でっかちのエリート保育士」というすごく苦しい人物を思い出した。
あまりザックを心配しているように見えなくて、半端でした。
水の洗礼を受けたのは、ゆるしを求めているタイラーじゃなく、ザックでした。
が、ザックに「君はいい人だ」と言われて涙ぐんだりします。
私が認知症患者から「キレイ」と言われて胸打たれたのと同じ。
ベタなアファメーションです。
キリスト者になれば、「君はいい人だ。君はきよい。生きていなさい」と十字架の上のイエスさまから毎日毎秒言ってもらえるのにね。
ヒーラーが旅先の人物の心を動かしていくロードムービーとして、藤山直美の『顔』を重ねていました。
ケアセンターのお出かけか、20席ほどのハンディキャップゾーンが満員だった。みんな盛大にポップコーンを食べていた。
トレーラー。
ウソをつくことを知らないザックが怖かった、と明かすラブーフ。
作品選びについて「アルゴリズムはない」(ジョンソン)って答えるのはカッコいい。というかいろいろ煙に巻けるな、真似しよう。