なかなか面白かった。チェーホフの意図どおり?「喜劇」として大成功。
銃声から幕切れまでのラストシーンの処理(かなり好き)にこのオーソドックスな戯曲をあえて映像化した意味が凝縮されていたと思う。
それにしても、アネット・ベニングが舞台女優に、コリー・ストールが著名作家に全く見えないことと言ったら。
そのへんはすごく軽い。舞台ならはったりが利くとこだけど。
ニーナ(シアーシャ・ローナン)のふっくらしたカントリーガールに一番説得力があったが、「私はかもめ」シーンで失笑する観客がいたり。
『かもめ』を舞台で見たのは、学生時代、東京で。
と言っても、ちょうどこの映画の劇中劇のようなアバンギャルドな味付けのものだった。
会場が雑居ビルの地下で、観客は部屋のぐるりに立って(!)観劇するわけ。
役者さんが皆同じ方向を向いて感情込めずにセリフを言うマスゲームみたいな作品で、「演劇の喜び」のない作品だったと思う。
まあ〜話の中身は何も覚えてなかったな、ということをこの映画で改めて認識した。
原作。
定期的に見たくなっては違法サイトでブツ切れ映像を探していた『かもめ食堂』。
今はいつでも高画質映像にアクセスできて最高だ。これからまた、もたいまさこ登場シーンを見る。
トレーラー。