英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

バークレーに行ってみたい 映画 The Sessions『セッションズ』

Rotten Tomatoの評価が妙に高かったので、実話をもとにしているというのにも興味をもって見に行った。

バークレーに行きたくなった。
私の知っているバークレーはあらゆる社会規範にチャレンジする実験都市であり、
アメリカの中でも「何でもあり度」の高い町。
UCバークレー校がその重心であり機動力であり、アイコンでもある。

80年代に、オブライエンがベッドに横たわったまま自立して大学を卒業できたのは
バークレーだったからこそだと思う。
「障害者の性」に真摯に向き合うセラピストが既に存在しているのも驚異。

ただ、この映画での彼の描かれ方は中途半端。
彼が性の悩みを逐一相談する牧師は面白いし、
カトリックではタブーの婚外セックスについて、
「私の心の声は"Go for it"だ」と励ますところは痛快。
けれど、牧師に飲ませたり煙草を吸わせたりという演出は、ちょっと狙い過ぎ。

いい役者を見つけてくるなァ、と思ったのは、
オブライエンの生活をサポートする真面目でクールな女性と、
彼が最後の5年間共に過ごすことになった女性。
個性的な魅力、化粧っけのない美しさにひかれた。

化粧っけ、といえばヘレン・ハントの顔に当てられてる照明が不自然で、
ときどき気になった。

次は実際にオブライエンの書いたものを読もうと思う。

ちなみに、この映画を見てバークレーのことを読んでいたら、
UCのモットーが"Let there be Light" だと知って感激した。
創世記にある聖書のエッセンスであるのはもちろんのこと、
西海岸の雄が志すにぴったりではないですか。
今から行きたいな、UC。