素敵な拾い物だった。
マンガのようなヴィランズにいいひとたち、そして魔法のドレスが続々登場するディズニーアニメのようなプロットが楽しい。
ただ、パリの風景を楽しめる映画ではなく、あくまでハリスおばさんが夢みるところの「パリ」を箱庭内で撮影したような美術。
モブも通りのゴミもしょぼい。つまり、ファンタジー。
ハリスがハートを全開にしてドレスに感嘆するところに泣けてきた。
美に憧れてやまない人間の姿は貴い。
神を追い求めるのと同じだから、というのはこじつけだろうか。
残念ながら、相対的にそれを受けるにふさわしくない状態の人もいる、という事実も含めて。
ラストもよかったわ~。ジェイソン・アイザックス、メモメモ。
『雪のひとひら』のポール・ギャリコの小説が原作。しかも映像化は3度目とな。全然知らなんだ。
"the feel-good classic"、まさに。
昔、母が公民館から借りてきた林真理子のふる~いパリエッセイを読み返したくなった。
この映画のようにメゾンのスタッフに軽くあしらわれているうちについ、私、注文しますもの!と大見得を切ってしまう(で、実際に作ってしまう)という話が。
絶版かな。
トレーラー。