"Whenever the rainbow appears, I will see it and remember My everlasting covenant with all creatures on the earth.” pic.twitter.com/J9sEvwHjix
— God (@TheTweetOfGod) June 27, 2015
昨日は最高裁の出した判断に(少なくとも)ロサンゼルスは大いに湧きました。LAプライドでも盛り上がったウェストハリウッドに行ってみようかと思いましたが、かつて、阪神ファンでもないのに優勝の夜の御堂筋に繰り出してえらい目にあったことを思い出し、このときとばかりノコノコ調子にのるのはやめておきました。この日は真摯に闘った人たちのためにあります。
通りにはレインボーカラーがあふれています。
アイルランドの国民投票の日に虹がかかったことはたくさんの現地の人たちが喜びをもって伝えてくれましたが、そもそも虹って、地球上の現象としてあまりにも奇跡すぎる。
神様との契約、希望の印であると信じることは容易です。
最近だと、教会の兄弟が結婚を決めた日に虹が出ていたのが嬉しかったなあ。
アホみたいな天候のこともあり、このあたりではさほど虹を見ないので。
(そういえばオーストラリアのパースの湖まわりは、虹の大安売りだった。毎朝2本かかってたりとか)
あなたたちならびにあなたたちと共にいるすべての生き物と、代々とこしえにわたしが立てる契約のしるしはこれである。
すなわち、わたしは雲の中にわたしの虹を置く。これはわたしと大地の間に立てた契約のしるしとなる。
わたしが地の上に雲を湧き起こらせ、雲の中に虹が現れると、わたしは、わたしとあなたたちならびにすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた契約に心を留める。水が洪水となって、肉なるものをすべて滅ぼすことは決してない。雲の中に虹が現れると、わたしはそれを見て、神と地上のすべての生き物、すべて肉なるものとの間に立てた永遠の契約に心を留める。 (創世記9章)
同性婚の話に戻ると、私は小倉千加子が「目に見えないところで人々が互いに愛しあうことは、権力の最も恐れるところです」と言っていたのを思い出すのね。(上野千鶴子・小倉千加子『ザ・フェミニズム』)
だから、同性同士のカップルがわざわざ「愛し合っていることを登記したい」って言うなら、政府としてはいいこと尽くめだと思うんだけど...。
これは事実婚カップルも同じ。いつも忘れた頃に別姓の議論が耳に入ってきて、「まだやってんのか」ってビックリするのだが、さっさと容認して、届出してくれるカップルを増やしたほうが政府的にもトクじゃん。
オレンジのクレヨンが「赤ね」、緑のクレヨンが「じゃ青ってことで」とくくられず、オレンジのまま、緑のままいられる社会。ここアメリカでもまだまだ道のりは長いと思う。でも確実に着実に変わっていっている。
日本、選択的夫婦別姓からでいいからさっさと通したらいい。家族政策の大きな起爆になるかもしれない。もしそうならなくても、何も失うものはないでしょ?
上野千鶴子・小倉千加子『ザ・フェミニズム』は人間賛歌。
10年以上前の作品だが、先の言葉に続く最後の一節なんて、まるで昨日の大転換を予見するような希望に満ち、深い共感なしに読めない。
小倉(中略)問題なのは誰と誰が制度の外でセックスしているかではない。誰と誰が愛しあっているかなんです。
目に見えないところで人々が互いに愛しあうことは、権力の最も恐れるところです。じゃあ、愛とは何かと聞かれたら、フーコーは「相手を喜ばせることができる一切の事柄の総計」と定義してます。みごとな定義やと思います。私がフェミニストであり続けることに意味があるとしたら、それやとしか言えない。私は人を、周りの人たちを喜ばせ続けたい。なんでか言うたら、世界が色彩にあふれて見えるから。愛が飛び交う濃密な関係をあっちこっちでみんなが実践すればいいと思う。もう、それは始まってるような気がするんよ。うん。現実に存在してますよ、あっちこっちで。ムンムンするぐらい。
上野 ほんとうにそうですね。エロスとはほんらい、生を肯定する力のことですから。
「男とか女とかなんか、しんどい」方、どんな性別の方でもぜひ手にとってみてほしい。
フェミニズムをよく知りもしないのに毛嫌いする人に読んでもらいたいけど、私がたとえば100田の本を手に取るのと同じくらい難しいんだろうなあ。
フェミニズムを嫌悪する人はだいたい思い込み、決めつけで嫌っている。よく読めば自分がどんな属性であれ、もっと自由になるための知見だって分かるんだけどな。たとえば、この本で上野千鶴子が同姓婚について何と言ってるか。
「賛成、早く法制化しろ」?それが違うのです。もしそう思うなら、まずフェミニズムを誤解してます。読んでみてください。
私は最初に単行本と図書館で出会い、後にちくま文庫で買いなおしてアメリカまで持ってきた。電書版もあればなぁ。
蛇足ながら、虹というとシドニー五輪開会式の日本選手団のレインボーマントを思い出すのはお年寄りだけ?
ご存知ない若い人はぜひ画像検索してみてほしい。
カネだけはある田舎モノが張り切っちゃったみたいで驚愕するから。
当時の私は(多分日本のほとんどの人も)性別は2つだけではない、なんて知る由もなかったけど、「レインボーカラーは同性愛を連想させるので海外からは失笑も」みたいな報道もあったよ。
入場のときにいきなり着るように言われたサプライズ演出だったようだけど、今なら絶対やらないでしょうね。
アイルランドの虹レポートから。
What a fitting day for a rainbow over Dublin. So very proud to be Irish today! #MarRef pic.twitter.com/rBZGhzSAL7
— Fintan Gillespie (@fintangillespie) May 23, 2015