ブロンテ姉妹のインスピレーションの源泉を探る。
荒野の豪雨が快かった。
チャリ通の生徒は走行しながらハンドルの上でジャンプを読んでいたような時代、私は通学の電車内で『嵐が丘』と『ジェーン・エア』を苦痛のうちに読み上げた。だが、女性が自分の名前で評価されなかった時代に辺境の地でさまざまな創作活動を極めたブロンテ姉妹の人生には興味をひかれ続けている。
あれこれ評伝や関連本を手に取ってきたが、今年はついにヨークシャーに行く予定だ。
エマ・マッキー演じるエミリーは兄のブランウェルともども超ヒッピー。
スピリチュアルやアート、自由に憧れるが、結局他人やドラッグやアルコールに依存して命を粗末にする。
大自然の刺激を受けて生きたとはいえ、人間のコミュニティが狭い、軸足を複数持てないのは辛そう。
どれだけ言葉を操る才能があっても言語の檻からは逃れられないとするなら、フランス語を学んだことは救いだったのではないかと本作の解釈を見て思った。
シーラ・ハンコックが案内するブロンテワールド。
トレーラー。