英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Nitram を見た。『ニトラム/NITRAM』

豪州史を動かしたタスマニア島のマスシューティング、ポート・アーサー事件の犯人のある人物像。
秀作。初めて見る俳優さんばかりだったが(たぶん)、全員素晴らしかった。

彼のような「無敵の人」をどう包摂すべきなのかは分からない。フロリダの事件の犯人も、家で手がつけられなくなって養母が絶縁したいと相談してたらしい。社会が被害を減らすためにできる明確な策があるとしたら最低でも牙を抜いておくことしかないのではないか。米国だったらもうずーっと前から言ってるようにセミオートの武器はパンピーに持たせない、バックグラウンドチェックの強化。核兵器はつくらない。生物兵器もつくらない。

だから、以前、ブルームバーグの記事でこの事件を機に一気に進んだ豪州の刀狩りについて知ったときは、米国と違ってさすがのリーダーシップだなーと感心したのだが、現在の規制の現状はどの州もゆるゆる、事件が起きた1996年よりも銃の数が増えているという事実はエピローグで初めて知った。こんな残念なことあるか。

しかも現在は、世界一の「無敵の人」が人類を滅亡させる武器を握っている状況だ。
不条理な破滅の根っこはすべてtoxic masculinityじゃんとムカついている今日この頃である。

ところで、あの人は今、何億人もの人に呪われていると思うのだけど、効かないもんだね。
同じくらい、善意の人たちが、呪うかわりに「どうか人間になってくれ、神のみこころのとおりになるように」と祈っているはずなので、霊の世界で引き合いでも起きているのだろうか。
祈りが必ず働くように、呪いも集中するとただでは済まないように思うのだが。

トレーラー。