英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Brighton 4th を見た。トライベッカ映画祭最優秀国際作品賞『ブライトン4番街』

ごくシンプルな物語。
イエス・キリストの生涯を端的に知りたいと思ったら、本作を見ればいい。
イエスの業績はこのお父さんのしたことと全く同じ。
自分の命とひきかえに私の借金を返してくれたわけ。

闘いの後、お父さんは「これで借金は帳消しだな?」と確かめてから倒れる。

イエスは、酸いぶどう酒を受けられると、「完了した」と言われた。そして、頭をたれて、霊をお渡しになった。(ヨハネ19:30)

この「完了した」(NIVやKJVでは"It is finished.")は、ギリシャ語の原書ではまさに完済を意味する言葉。

ただ、この息子さん、このあと立ち直ってまともに生きていくかというと、無理な気がする。
ついでに、このダメ男が父親の餞別をすってしまうのを見ても離れようとしなかったグリーンカード偽装業女性も、ダメンズ脱出できないままなんじゃないかな。
イエスの話を直に聞いた二千年前の人たちでさえ、大半は目覚めなかったのだから。

ブルックリンが舞台だが、全然アメリカっぽくなくて不思議だ。
もちろん、ここ西海岸にも英語以外の言葉で完結するコミュニティがたくさんあるわけだが、彼らはギャンブルソサエティを擁していてディープさが違う。

偶然ながら、リモートでパソコン越しに遺体と対面するのはシュールだけど非常に今的。

トレーラー。