面白かった。ウィリアムズ一家役7人の空気感がこなれていてとてもよかった。
たまたまコンプトンにほど近い映画館で見たところ、前の席に2時間半ずっと背もたれに寄りかからず背筋を伸ばして鑑賞している黒人男性がいて気になった。理由はわからない。ただ腰が痛かっただけかもしれない。
地元のお子様の大会ですら本気で悔しがる大人のコーチたちの姿が理解しがたく、スポーツというカルチャーとメリトクラシーについて考えた。
人間がつくったルールに従って、それ自体は何の役にも立たない動作をして競争し、たまたまそれが得意でかつやってみる機会に恵まれた人が地位と富を得る。
なんじゃそりゃ。
やっぱり、努力実力というよりは all about 運だよね。
ウィリアムズ姉妹がリチャードとオーラセンの子としてズルい大人から守られ、賢く育ったことも含めて。
彼女たちに限らず、米国の場合、基本的には若いスポーツ選手に学業優先のアイデアがあるというか、有名大学のスポーツ奨学生もある程度の学力を条件とするところが健全だと思う。『The Blind Side しあわせの隠れ場所』に描かれていたとおり。(選手の7割が引退後に破産するらしいNBAは違うのか?)
便所休憩長すぎ事件は最近もあったね。チートしてんじゃないかと疑われて3分以内のルールができたとか。
【2/2022追記】
NetflixドキュメンタリーNaomi Osakaを見たら、大坂選手がまさに
Tennis is not necessary for anything.
と言っていた。自分は好きだからやってるけど、世の中にテニスは不要だし、それよりも大事なことがたくさんあると。
もちろん、この認識の上で、彼女は「今、つらい人たち」の代弁者を引き受けていて素晴らしすぎるのだが。
トレーラー。