英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun を見た。ウェス・アンダーソン『フレンチ・ディスパッチ』

初めてひとりでニューヨークに行った十代のとき、『ニューヨーカー』誌をおみやげに買って帰った。
その程度には『フレンチ・ディスパッチ』のモデルになった文芸誌の世界には惹かれているけど、この映画は残念ながら好きになれず。
私にこれを楽しめる素質がない。足りないのは知識か忍耐か経験か。

とりあえず、時間をみっちりナレーションで埋めた映像が苦手。
「うるせえなあ」と思ってしまう。
第2話の半ばで観客が2人脱落したけど、むべなるかな。(チケットは$5で途中退場のハードルは低いのだ。私は最後まで頑張った)

唯一刺激的に感じたのはキャラクターがフランス語を発したとき。
でも、あえて「フレンチ」ゆえに起用したのだろうと期待していたティモシー・シャラメのフラ語演技は一切見られず。
フランス語で言葉を投げかける相手に一貫して英語で言い返す。どないやねん。そういうフィクション好きだけどさ。

アニメーションシーン含め、舞台美術は美しいし楽しい。

アメリカの田舎にリバティとかインディペンデンスといった名を冠した町がたくさんあって(『大草原の小さな家』にも「都会」として出てきました)斜陽のときを過ごしているのはしんみりするものがある。

トレーラー。