英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Final Account を見た。第三帝国にかかわった市井の人びとの『ファイナル・アカウント』

英語字幕で鑑賞。
perpetratorという言葉を覚えることになる。
法的、社会的に「戦犯」と定義されないにしても、ホロコーストにかかわってしまった一般人enablersの最後の証言を集めたドキュメンタリー。
何人か否認者も出てくるので、閲覧注意である。

作品の枠組みの中では特筆すべき発見はなかった。
実際に自分がかかわったこととしてめっちゃ内省してる感じの人は出てこず、どちらかというと言い訳する人ばかり。
まるで自分を見ているようで苦痛...。

政治家の態度に対してもよく思うことだが、こういう良くも悪くも柔軟な、思いつめない性格だから長生きするんだろうな、と思う。
少なくともLuke Holland監督が300以上の一般人加害者のインタビューを撮り、その記録が残ったのはよかった。

そして、ずっと戦争犯罪に対する日本の非道な対応を重ね合わせて見ていた。
最後のメルケル首相の言明のように、真摯に過ちを認め、「忘れません、二度と繰り返しません」と約束できないのはなぜなのか。
その一言が聞けなくて苦しんでいる人がもう残り少ないのに。
ファイナル・アカウントが聞けるうちに頼みます。

そして、同じようにナチスに誘われたり脅されたりしながら頑として与せず、被差別者を助ける側に回った人たちのことも覚えたい。こちらは良心に反して権力におもねった人たちと比べて後ろ暗くない分、証言が残りやすそうに思えるが、そのために命を落とした人もいるし、「私がしたのは当然のこと。英雄扱いは困る」と口を開こうとしない人もいた。その一人がフランク一家らの隠れ家生活を支援したミープ・ヒースさん。ジャーナリストや歴史家に説き伏せられたのは本意ではなかったかもしれないが、アカウントを残してくれたことに感謝している。

トレーラー。