英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Promising Young Womanを家で、The Digを映画館で見た。キャリー・マリガン『プロミシング・ヤング・ウーマン』と『ザ・ディグ』

ふたりのキャリー・マリガンに出会ったメモ。

●『プロミシング・ヤング・ウーマン』Promising Young Woman

泣いた。
女性は命まで捧げないと性被害の訴えに耳を傾けてもらえないのか。

本編の中の人たちにとってCassieはサイコパスあるいはソシオパス(カウントできただけで3回もそう罵倒されていた)。
でも、サイコパスを据えた物語が嫌いな私から見て、彼女ほど正気な人はいない。

並行してブレット・カバノー判事(断じてjusticeではない)の公聴会、それからスタンフォード大の水泳選手の性暴行事件のときに感じた怒りが改めてわいてきた。
カバノーなんかさ、自分の娘までダシにして嘘泣きしまくってたからな怒。
でまたそれが通ってしまい、訴えた博士は大バッシングを受けて引っ越しまでする羽目になるという怒怒怒。

BFを夕食に招いた日のお父さんの言葉、悲しかったけど慰めだった。
死んだNinaだけじゃなく、事実上、自分の娘まで失われたのがつらいのだと。
本来なら前向きなターニングポイントになるはずだったその夕餉は、後から考えると親として二人がマッチしていないのを感知していたように思える。

フィクションながらクズどもにまともな裁きが下ってほしいと思うが、件の水泳選手みたいに金とエスタブリッシュメントの力で正当防衛、昔の話、とかに矮小化されそうで恐ろしい。まわりの男だけでなく女にも否認が発動しまくる地獄。

力の抜けたボー・バーナム適役、とことんきたねえ男を演じていてそれにも泣いた。

音楽よかった。特にラストのAngel Of The Morningは最高にシュール。80年代みたっぷりのカバーが切ない。
マリガンも気に入ったというToxicのアレンジもぴったり。

スタンフォード大の事件の被害者の勇気ある告発の書は邦訳も出たようで素晴らしい。
彼女が名乗りでてアジア系だとわかったことで、加害者側の言い分の別の闇に光があたった。

トレーラー。

●『ザ・ディグ』The Dig

早くイギリスに行きたくなる逸品。レイフ・ファインズが素敵。
物語として、墳丘墓を掘り当てた人にきちんとクレジットを与えているのがいい。
ただ、戦時期の説明役だろうけど、シンデレラ & 兵士カップル必要だった?

トレーラー。