英語字幕で鑑賞。
長いし、蛇足てんこもりだが、絵の美しい作品。
最近読んだ、同じく肖像画家が主人公の村上春樹『騎士団長殺し』と、これも最近美術館で見たレンブラントの作品を重ねながら見た。
だって薄暗い台所のパン、チーズ、ワインが、まさにオランダ黄金時代の静物画 !!!
しかも実際にナイフを入れてかじっている !!!
フリントストーンの「マンガの肉」を実写で目にしたような感激 !!!
(但し、映画の設定はフランス革命の頃らしいので、レンブラントの時代より100年ほどあとです)
光と影が素晴らしかった。
「親のいぬ間に友達同士でヒャッハー in 18世紀ブルターニュ」もよかった。
それから、蛇足第1弾でマリアンヌが着ていた紺碧のケープがすごーく素敵だった!
ソフィが刺繍をしている姿もかわいらしいが、針仕事 = 無意識下ではセックスをしているのと同じ説を耳にして以来、「手芸するひと」の表象に対して、多少の屈託を見てしまう。
刺繍とかパッチワークとかは、服を縫ったり、靴下を繕ったりする家事とは違うしね。
キルトなんて、昔はほんとに端切れを無駄にしないための工夫だったのが、今、趣味でやってる人はわざわざ端切れを買ってるし。
百恵さんも最近、ご本を出されてましたね。
もちろん、飄々と妊娠させられている彼女の刺繍シーンが2度もクローズアップされるのだから、監督は何らかの意味を込めたのだろう。
世界中の主に女性たちが、編んだり、縫ったり、織ったり、黙々と出したり入れたりしているのを想像すると壮観である。
針仕事メタファー説はたぶんこの本だったかと。読み返したいのだが、電書版がない。
トレーラー。