このドキュメンタリーは何も予備知識を持たずに見るのをおすすめする。
私もtragedyだということだけは聞いていたので不穏な予感を感じつつも、奇跡の再会を喜ぶ姿(みんな笑顔がいい)から衝撃のツイスト、ツイストに、三つ子やその家族たちと一緒にガーンといちいちショックを受けた。
研究を主導したニューバウアー博士の元アシスタントさん、ひょうひょうとした振る舞いで、ひとしきり持っていく。
彼女、博士の危険な研究に対して、「時代が違う、50年代、60年代は(人体実験をしても)誰も気にしなかった」と、ワインスティーンみたいなことを言っていたが、いえいえ、十分、unconstitutionalでしょう。
また、「ホロコーストを経験したユダヤ人がこんな調査をしたのはショックだ。人間をオモチャにしてはいけない」という声も出てくるけれど、ホロコースト経験してなくても、あんな調査計画を実行するのが人間としてヤヴァイのは普通に分かるんですけど...
幼児時代の三つ子の生育の記録を担当したという男性の声。
「三つ子を撮影しながら、『何も知らないだろうけど、さっき、君にそっくりな兄弟に会って来たばかりだよ』と言いたい誘惑にかられた」と笑いながら言う彼にゾーッとした。
どこか気持ち悪く感じるのは、神を凌駕しようとしているからでしょう。
他人の人生を本人たちのあずかり知らぬところで操作したわけで、バベり過ぎです。
今はこの手の調査もビッグデータである程度達成できるのかな。
私はSNSはハマる経験がないままに止めたし、こないだのアカデミアの件でアカウント削除した友人も何人かいるけど、まあ意味ないよね。GoogleやAmazonの使用を止めるのは不可能だもの。
Googleなんて、もし明日から課金します、って言われても泣く泣く使い続けるわ。
検索はもちろん、gmailやsheetやmapやfirebaseがないと生活できないから。
日本は一貫してデータを献上するだけの側なんでしょうね...
有用なデータをバリバリ吸い上げる大プラットフォームがひとつもないし、政府が嬉々としてGoogle Analytics使ってるし。他愛ない。
話がそれたが、最後は、「やはりnurture次第ではないか」と映画独自の希望のわいてくるまとめ。
同時に、違った環境で育っても姿勢やポーズまで同じにしてしまうDNAすごい、と神のわざに改めて驚嘆した。
三つ子のお連れ合いたち、一人一人素敵。それぞれ三つ子の誰が、なぜ一番イケてるのかと惚気るところは「くるぞくるぞ」感があって楽しい構成だった。
ところで、三つ子が開いたレストランのダンスパーティの映像が、どうも「花金」な日本人女性だらけに見えたのだが...バブルの頃だから、ありえなくないかな。
「Google検索キーワード」は人間の本性をありありと映し出す正直データである、というのは一度でもググったことがある人ならよく分かるでしょう。
そんなビッグデータから、あられもない人間の姿を分析。どの地域の人がああいう性的嗜好を持ってる、とかね。
私はタダのあがきながらDuckDuckGoとか使って軽く抵抗してますが、まあ不便です。とりあえず業務(プログラミング関連の調べ物)には使えない。
グーグル先生的にはさらにすべて個人と紐づいた情報を持っているわけで怖いですね〜(諦め)
トレーラー。