セクハラ周りで絵に描いたようなミソがたくさんついた作品。
それでも、報酬の寄付を決めたウォルバーグと対するミシェルの声明を読んで、YESと言いたくなったのと、ゲッティには興味ないけどお金に関する興味深いアフォリズムが聞けるのでは?と思い足を運んだ。
スペイシーのままだったら少なくとも私は見に行かなかったはずなので、感謝祭の撮りなおし(これは本当にすごいことです。普段から28時とかまでダラダラ拘留されるのが当たり前になっている日本の現場とはわけが違うからです)に一定の意味はあったのかもしれない。
でも、それが報われたかというと疑問。そうしてリスク回避してまで劇場公開する価値はなかったと思った... 決断した監督には敬意を表しますが...。
ゲッティセンターは訪問客をとりあえず連れて行くのには便利だが、個人的には好きではない。コレクションにソウルがないから。芸術の喜びに欠けるんだよね〜。
で本作のゲッティも、こんなに紋切りでよいのか...。期待していた面白いことも全然言わなかったし。「お金はあったけど寂しい人物だった」とか評するのさえナイーブな気がする。
話は#MeTooムーブメントに戻るが、私は昨年初めにSNSを見るのをやめて本当に良かったと思っている。
でなければ、(主に日本発信の)100年前みたいな書き込みを目にしてフラストレーションをためるばかりだっただろうから。
日本発のアカウントは、#MeTooを昨年からの「風潮」ととらえている(とらえたがっている)向きが多いように思う。
が、これはfussじゃなくてchangeなのだ。
今、彼女たちにとっての「古き良き日々」が忘れられないらしい古き良き女優たちがそもそも#MeTooの何たるかを理解せずにアンチ発言をしているが、ひとつ言えるのはもう後戻りすることはない、ということ。告発者が「やっぱ、私にも非があったかも」「ちょっと触られるくらいはガマンします」と言うことは二度とない。テイラー・スウィフトの発言のとおりです。
さて、『シェイプ・オブ・ウォーター』も見といたほうがいんだろうなァと思いつつ、どうしても惹かれず。
原作Painfully Richが復刻。
トレーラー。