英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Three Billboards Outside Ebbing, Missouri を見た。『スリー・ビルボード』

映画館へ行く途中、APMで韓国の元comfort womenのインタビューが流れていた。
世界に次々と増えている少女像、韓国のある像はバス停の真ん前にあり、バスから降りるたびに彼女たちの姿が目に入るのだと言う。
この時期は、寒くないようにそれぞれにショールや帽子が着けられている。
像は次世代へのリマインダー。子どもたちに「これ何?」と聞かれたらしっかり語り継いで行けるように。
1日70人の客を取らされていたというインタビュイーの1人、「お金は要らない。欲しいのは日本のproper apologyだけだ」
現政権ではどうにも難しそうだが、真摯な悔い改めの表明が間に合ってほしいと切実に願う。

サバイバーに直接謝れる時間が残り少ないというだけでなく、日本が文明国であり続けられるかどうかの境目だと思うので。
こちらもベイべ大統領のおかげで越えてはいけない線をいくつも越えてしまったが、日本はマネしないでほしい。
(と思っていたら、いつの間にか市長の変わった我が街Osakaがサンフラに「姉妹都市やめるぞ」と脅しをかけてるとか。サンフラにとっては痛くも痒くもないよ...みっともない。NYTに広告出した人たち以上に歴史修正主義志向を喧伝してどないすねん)

既に日本プレミアも行われたそうですね、『スリー・ビルボード』。
私は暴力(暴言含む)キライなんで、トレーラーが出始めた頃、全然魅力に感じなかった。
でも、トロント観客賞なら、見ないわけにはいかない。

で、そんなにいいかな、コレ…?
思ったよりクサかったというのが感想。
ちょっと言葉でベラベラ説明しすぎです。
死者からの手紙なんか饒舌にもほどがあります(しかも覚えてるだけで3通も!)
入院中の広告屋さんがジュースにストローの方向を調整して差し出すところでギリギリです。
2時間の尺に耐える物語じゃなかった。

また古い例ながら『海の上のピアニスト』と同じで、すっごく面白そうな枠組みとキーアートが提示されて期待したけど、アイデアをさばき切れてないな〜消化不良だったな〜制作者がはしゃいじゃったな〜というか。

あと、「アメリカの大人にとってのf**kは、子どもにとってのウンコ」問題。
とりあえず鉄板で、人物がf**k!とタイミング良く、あるいはコンテキストを外して言うだけでドッカンウケる。
どうかと思う。

『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のルーカス・ヘッジズの息子くんはとても良かったです。

私が2017年に見た映画ベスト5はこちら

トレーラー。