英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Hidden Figures を見た。Women's Marchの日に。『ドリーム (削除:私たちのアポロ計画)』

地元のWomen's Marchに参加した帰りに見た。
すっごく面白かった。
観客も3人の奮闘に「よっしゃ、よく言うた!」としょっちゅう拍手。歓声。

絶対にまた見る。
知人プログラマ全員にすすめるし、教会の子どもたち全員連れて行きたい。
そういえば、私は昨年わりと映画を見たけれども、人に聞かれて感想を言うことはあっても、「見ろ見ろ」とあえてすすめた映画は1作もないことに気付いたよ。。。

歴史的な人出だったWomen's Marchでは、笑顔ばかり、子どもいっぱい、犬いっぱい、陽気なパワーがいっぱいで、ま、私たちが諦めない限り、アメリカ大丈夫だべ、という気分になっていた。
でも今日はいいけど、明日からは?という問いかけに答えるのがこの映画のキャサリン、ドロシー、メリー。

自分の居場所で生活の中で声を上げ、正しい、価値があると思うことをきちんと求めていくこと。
ヒラリーやオバマが残した言葉と同じなんですが。

本作を見ての「そうは言ってもアメリカすごい」ポイント。
(あくまでこの映画に描かれていることについて)

●ロケットが飛ぶような最近まで、"colored"はトイレも水飲み場も分かれているのが当然だったアメリカ。それが、彼女たちも含め、人々が声を上げてきたことで少なくとも全く違う今日がある。この50年のスピード感、ダイナミズムがすごい。
(なぜか体制側に立ってデモを冷笑する人が多い日本と比べてます。もちろんこっちにもマーチにシニカル、無関心な人もいるけれど、だまっていない人のほうがはるかに多い)

●そんな時代の"colored"のさらに女性でも、ちゃんと天才は見出されて特別な教育を受け、NASAに雇われていること、その合理性、プラグマティズムがすごい。それでも埋もれた天才のほうがずっと多いんだろうなと想像はつく。ホロコーストがなければ、どれほどの芸術、学術的進歩を享受できていたか...という話と同じです。

●技術のさきがけ、ロシアとの競争という切羽詰まった国家プロジェクトに関わっている人々のワークライフバランス達成度がすごい。主役の3人の女性みんな家族がいて、キャサリンなんか3人を育てながら新たなパートナーと再婚したりもしている。職場も、エグゼンプトっぽいケビン・コスナーを除いてみんな日が暮れる前に帰宅している。ホ・ワ・イ・ト〜

●上に立つ人のやわらか頭がすごい。このへんは映画では脚色、抽象化はしているだろう。でも彼女たちがステップを上がるには、本作のケビン・コスナー、ジョン・グレンのような型にとらわれない人格者が絶対に必要だった。
そしてジョン・グレン飛行士は非常にフェアな人物として描かれているが、それはホントらしい。プレスインタビューで彼に対する称賛が目立った。

役者さんみんな良かった!
ケビン・コスナーが出てるという予備知識がなかったので、結構ビックリした。久しぶり。
あと、いつの間にかドシーンと落ち着いたキルスティン・ダンスト、好感度大。
ジョン・グレン飛行士役のGlen Powellみたいな笑顔の良い「いい奴」、アメリカ人は好きですね。
彼の「彼女(キャサリン)が検算してくれれば僕は飛ぶよ」という言葉に観客、Wowと喜んでました。
本作には「ムーンライト」面子が2人も出てます。
そしてオクタビア・スペンサーって、HELPから見てるけど、いつもかわいいよね。

脚本。Best Adapted Screenplayを複数受賞しているのも頷ける。詰め込み過ぎと言われそうな内容を、時間も忘れる物語に仕上げている。

そして今回もまた繰り返します。仕事モノは鉄板。
彼らの会話にオイラー法が出てきたのには興奮した。また勉強したいことが増えた!
「博士の愛した数式」じゃないけど、数学って確実に真理なんだよねえ。ロマンすぎる。

Oct. 2017追記:アフリカ系女性のCちゃんは、「この手の作品が『私たちにとって』良かったためしがない、全く期待していなかった」が、結局気に入ってもう4回も見たという。ちなみに彼女は、某大手IT企業でのインターンが始まったばかり、大好きなHaskellを駆使して活躍中!

追記、本作を「2017年に見た映画ベスト5」に入れました〜

早速原作を購入。2016年刊?と思ったら、まだ本が完成しないうちに映画化権が売れたのだという。著者自身がNASA勤めの多いコミュニティに育ったというから、楽しみ。

邦訳。

ヤング向けバージョン(「でんき」ですね)にもちゃんとKindle版がある。
ほんとに若い子に見てほしい。テキサスで映画館を貸し切りにして地域の子たちを招待した人がいたがすっごく分かる。そういう映画。

トレーラー。

本物のキャサリンさんインタビュー。数学への愛を語る。

A League of their own以来ファンである、ハンス・ツィマーのスコアはGGノミニー。(今年はLa La Landがあるので音楽関連賞は不利ね)

忘れがたいメインテーマと、キャロル・キング。サントラには入っていないけれど、マドンナの歌うノスタルジックなテーマ曲も最高です。

いやー私このジャケットの8cm CD持ってたよ〜