面白かった。あれはアドレナリン出るわ。
ちょうどAPMのアカデミー賞カバレジで"not totally understandable, but fun"とコメントされていたとおり。とはいえ、思ったよりも「説明」はされていた。
2008年の直前までウォールストリートにいた友人は、リタイアした今でも週5日、マーケットの夢をみるのだという。
ぜひ本作をすすめたい。
ところで、個性派たちがバランバランなことをやってて、どんなのが混ざっても良さそうなのに、どうもブラピが浮いている。
特別出演みたいな扱いの役なので狙ってるのかもしれないが、べガスでいきなり正論吐かれてどうしようかと思った。
"転"の瞬間に村上春樹「1Q84」の一節が引用されるのだが、そのあまりに聖書的な句に「こんなこと書いてたんか...」とビックリした。(読んだのに)
彼の作品が"欧米"で受け入れられるわけである。
前にも書いたが、聖書を知ってからムラカミを読むと聖書のパロディみたいで不思議に思うのである。
"羊男"のイメージによってムラカミは世界文学になった、とどっかの文学者が言っていた。
私は最近、パティ・スミスのエッセイを読んで『ねじまき鳥クロニクル』を日本語で読み始めたのだが、そこで語られる「ノモンハンの皮はぎ拷問」は実に恐ろしかった。聖書で言うと、皮をはぐ、というのは神から離れることだから。
(救いはあって、アダムとエバの失楽園の際、神さまは毛皮を着せ掛けてくださっている。この毛皮こそ、JESUSである)
アメリカのメジャーコンテンツでムラカミの引用を見たのはこれで2本目だ。
闊達な筆致で大人気の原作。
繰り返しますが、やはり「仕事の内実を語るのは鉄板」(スティーブン・キング)
ついでに、パティ・スミスがいかにして「ねじまき鳥」に出会ったのか、ムラカミ愛を綿々とつづっているのはこの本。
彼女の普段のロッカウェイライフの描写が興味深い。
コーヒーと読書の場所を求めてフラフラしてんの。