英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

映画 Wild を見た。『わたしに会うまでの1600キロ』

リース・ウィザースプーンのソロ熱演を見てきた。
原作はオプラも絶賛したメモワール。

はい、パシフィックコースト・トレイルに限らず、カリフォルニアってこんな感じ。
砂漠砂漠砂漠砂漠、ときどき人工街、砂漠砂漠砂漠。
それでも愛さずにはいられない黄金郷。

かかってる映画館が少ないのもあるけど平日に満員。
半分路上生活をしていると思われるおじさん(匂いと謎のレインコートで判断)がいたが指定席なので仕方なく隣に座る。
いきなり「Birdmanを見たよ。とりあえずboringではなかったよ」と話しかけるともなく言ってきた。
「この映画だって別に見たくないんだよ。I don't know why I stay here.」
知らんがな、としか返しようがないが、本編が始まると盛大に寝ていた。

ひとり語りの映像化としては大成功だと思う。
「いちばん怖いのは人間」という言葉がずっと浮かんでいた。
砂漠の先にある自然や動物や人との出会いにある恐れ、なつかしさにそれはよく描かれていた。
でも最後には武田鉄矢の「それでも、人しか愛せな~い」という着地点も見えてくるのであった。

ひとつ「ああいいなあ」と思った背景があって、それは砂漠ではなかった。
シェリル(リース)が友人に「妊娠したかも」と打ち明けるシーン。
あたたかい気さくなレストラン、マティーニに外は吹雪。

How wild it was to let it be.

原作。
"Eat, Pray, Love"に次ぐ女性のジャーナルとして、最近旅行本コーナーではもっぱら平積み。
たぶん邦訳でるだろう。翻訳者うらやま。

邦訳はハリポタ出版社からだった。ので、たぶん電子化されない。

<追記>
邦題、『わたしに会うまでの1600キロ』。。。orz
ある意味、原題と真逆になりましたね。
あと、必要に応じて単位変換の選択をするのは、翻訳にかかわっているとすごく分かるのですが、「マイル」の語感もまた大事なんですけどね。
アメリカ旅行をすれば誰でも「これはキロじゃねえ、マイルだ!」という感覚に出会うはず。
『天国までの百マイル』なんて作品もありました。

トレーラー。